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2010年10月6日(水) ソニー・ロリンズ

知ってる人は知っているだろうが、ソニーロリンズというジャズの大御所がいる。彼はマイルス・デイヴィスなどの数々の名プレーヤー達とともに幾世代も時代を引き連れてきた達人である。サックスを手にすっくと立つやいなや饒舌なまでのプレーを延々と続けるあのプレースタイル、フレーズがアドリブを呼び、アドリブがアドリブを呼ぶあのソニーロリンズが今目の前にいる。真っ赤な装束に身にまといよろよろと舞台に出てきたこの人物が本当にそうなのだろうか。それでもサックスを持つ、持つとすぐに吹き始める、聞こえてくるその音が本当に彼の吹いているものだと実感できるまで時間はかからなかった。しかし彼の風貌は年老いている。当たり前であるが先月彼は80歳になった。「セントトーマス」が聞こえてくる。1時間半という1セットではあったがそこに確かにソニーロリンズはいたのである。60年以上ジャズとサックスに費やした時間を感じる。でもほんとうはビレッジヴァンガードなんかで聞くともっといんだろうなって思う。ニューヨークに行きたいなって少し思う。ちなみに写真はツアーパンフを作る時に撮ったものだろうけど、今はその1.5倍相当の頭になっていることをお伝えしておこう。

2010年10月16日(土) 池部良

「わすれっぽい」というのが特技とは見なされないこの社会で、誰も褒めてはくれないが読んだ本をよく忘れてまた読んでいることがある。最後のほうまで読んで「なんかこの展開知ってる」って感じになることが時々あるのだから褒められない。しかし5年ぐらい前に読んだ本は新刊みたいにまた読めるのである意味得である。しかしこの本はずいぶん前から本棚に置いてあるが2度読んだことがなかった。池部良著「そよ風時にはつむじ風」1990年に書かれたので結構な時間本棚に置かれている。その間にいくつかの町へと引っ越しに付き合って。今月の10月8日に91歳で大往生という記事を読んでそういえばと思って書いている。当時19歳の僕が何故に池部良を選んで買ってさらに続編を含めて6冊も読んだのかは全く覚えていないが、秋の夜長にはやることが多いのでいつになるのかはわからないがまたじっくりと読んでみたくなった。なにか最近亡くなった人のことばかり書いている。秋だからか?