なほとか通信 2015 Boss Blog

第四回 Jos van Beest Trio CONCERT in 大阪市立美術館

たくさんの美術展や写真展が東京を中心に開催されているのでいつもいいなあと羨ましく思っているのだが、この日ばかりは大阪に住んでいて良かったなと思うのである。大阪を代表するジャズレーベル澤野工房がなにわの日ジャズライブ実行委員会と主催するジャズコンサートが大阪市立美術館で行われた。

天王寺動物園のある天王寺公園のほぼ中央にある大阪市立美術館だが、もとは住友家の本邸があったそうでこのあたりを庭ごと寄贈されたということである。やるな住友はん。会場となる中央ホール1Fロビーは昭和11年の開館のままを今に伝えるという。こんな場所でコンサートを聴く機会はめったにない。天井のシャンデリアがグランドピアノに映ってとてつもなくきれいである。通天閣でもコンサートをする澤野さんならもうどこでも一緒である。しばらく体を壊されていたのでずいぶんと心配していたが、元気そうな澤野さんの笑顔をみてひとまず安心した。いい感じに気の抜けたいつものしゃべり口調がまだまだ健在であることが何よりである。前回のトヌー・ナイソートリオに続いて今年はヨス・バーン・ビースト トリオである。トヌーの場合は音の重なりが広がり過ぎてこの会場ではどうもこうもという感じだったが、ビーストの場合はちょうどいいように思う。前半のセットではNoPAでやりたいという本人の申し出により実行された。それが一番いいやりかただったと思う。音も演奏も会場も今日は間違いなくいい。

九時できっかり終わらないといけないそうでバタバタと終演を迎えたがわずか160人程度のコンサートの盛り上がりではないような気がした。ヨス・バーン・ビーストも何度も見たいと思うアーチストの一人であると今は実感している。そして澤野工房がこれからも先もずっといい作品もアーチストも紹介し続けてくれることを心から祈るのである。

こんな平和な時代を誰もが望んでいるものではないということが翌日のテレビ報道で世に知らしめられる。後藤さんの冥福をお祈りしながら平和についてもう一度考え直したい。僕たちは幸せな時代を心より望んでいる。

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