なほとか通信 2015 Boss Blog

第十三回 「OSAKA PHOTO WEEKS」

「現代美術を身近に楽しむギャラリーウィーク 今年のキーワードは写真」とタイトルされた展覧会が大阪の各地で開催されている。初開催となる今回は全12プログラムで比較的小さめのギャラリーから国立国際美術館まで規模は様々だが多彩な展覧会になっている。

The Third gallery ayaでは三田村陽「hiroshima elements」が開催されていた。 このギャラリーには何度か訪れているが、ギャラリーとは展示する作品によって形を変えているような錯覚に陥る。

橘画廊では勝又公仁彦「Hotel’s Window」が開催されていた。 地下の画廊に降りると独特のペンキの臭いが漂っている。真っ白な部屋の中には大きめの額に入った数点の作品が壁に掛けられていた。やたらと怒られ続けている子供と同じように粗相のないようにかしこまりながら画廊を出る。

中の島の国立国際美術館ではWolfgang Tillmans To Hold Exhibition 「Your Body is Yours’ IN Osaka」が開催されている。

日本の美術館では11年ぶり、ティルマンスにとっても最大規模の個展になる。 空間を大きく分けて各時代の作品が大小様々なカタチで展示されている。写真集の小さなプリントでしか見る事の出来なかった作品が、大判のプリントで見る事のインパクトはこの上ない。「あえて順路を設定しなかった」という展示構成はどの時代のティルマンスにアクセスしてもまるで問題ないと言う自信が感じられる。「よく本を後からぱらぱらめくっている人がいるけど、そういうのも面白いと思ったんだよ」とはティルマンスの言葉である。その他にも映像作品が上映されている空間があったり、PCを用いた作品も展示されている。また驚かされることは前室であるアトリウムに所狭しと並べられているティルマンス自身が執筆したり編集した印刷物資料や雑誌、CDジャケットやカード。さらにこれまでに発表したすべての写真集が手にとって見ることが出来るなどティルマンスワールドに浸れる展覧会、ティルマンス博物館になっているのでぜひとも興味がある人には足を運んでいただきたい。
展覧会は9月23日まで開催している。「Your Body is Yours’」あなたの体はあなたのもの?

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