Factory Volume
日本の家具の主要な産地


現在日本国内には20数カ所の家具の産地があると言われています。その中でも主要な産地は北から旭川・静岡・飛騨・徳島・府中・大川があげられます。地理や歴史に特徴をもつそれぞれの産地を見ていきましょう。


旭川家具

主に旭川・東川・東神楽近郊地区の家具の総称
特徴はデザイン家具
画像: 匠工芸とアッシュコンセプトによるマッシュルームスツール

旭川家具写真

明治の頃、国策による北海道への大量移住に伴って道内の家具の需要が増え、全国の家具建具職人もそれに伴い移住して来たのに始まる。豊富な森林資源があることも旭川の強みである。また現在では3年に一度開催される家具トリエンナーレ「国際家具デザインフェア―旭川(IFDA)」(平成2年より開催)では世界レベルのデザインコンペティションを実施して、デザインの質の向上を追求している。「良質な素材と高度の技術に美しいデザインとすぐれた機能が加わってこそ、使う人の役に立ち、長く愛用できる家具になる」というコンセプトのもと、高品質な家具を適切な価格で、安定的に届けることを目指している。(ホームページ抜粋)

http://www.asahikawa-kagu.or.jp/


静岡家具

主に静岡市・島田市・焼津市・藤枝市
特徴は鏡台に代表される洋家具
画像: 大伸木工株式会社 30半三ドレッサー アルス(ホワイト)

静岡家具写真

徳川家光公の時代より職人が集まり定住するようになる。豊富な森林資源に恵まれた静岡の立地を生かし、漆器作りで培われた伝統技術を洋家具である鏡台に活用する。以後、鏡台の生産に注力しながらも茶ダンス桐ダンス仏壇などの大型家具にも分化して行った。今では製造問屋を中心に生産から販売までを分業して行う静岡特有の形態になる。毎年開催される家具メッセには全国から多数の来場者がある。(ホームページ抜粋)

http://www.s-kagu.or.jp/


飛騨家具

飛騨高山地区
曲木椅子のパイオニア 飛騨の匠に代表される技術
画像: 飛騨産業株式会社 CASCADE

飛騨家具写真

飛騨家具の発祥は大正9年の中央木工株式会社(現飛騨産業株式会社)の創業にさかのぼる。アルプス山麓の豊富なブナなどの広葉樹の木材販売に端を発し、その後曲木椅子の開発に着手、戦時下に軍需工場に従事するなどの紆余曲折を経験しながら現在に至る。後発メーカーも加わりながら、昭和26年の公団住宅の企画にDKが採用されると、広めにした台所にテーブルと椅子を置くという現在に近いライフスタイルが定着、以後椅子やテーブルを中心とした脚物家具作りの拠点となる。現在はデザイン性を追求する家具をアピール、積極的に海外展開の活動を続ける。(ホームページ抜粋)

http://www.hidanokagu.jp/index.html


府中家具

主に府中市を中心とした地区
洋服ダンス整理ダンスなどの収納家具が有名
画像: 土井木工株式会社 ブライダル家具

府中家具写真

「宝永年間に円山円三が大阪で箪笥の製法を習得し、帰郷後製作に着手」したのに始まり、大正時代には箪笥職人が軒を連ねるようになる。戦後「婚礼家具セット」を他産地より早く開発し爆発的なヒットを生む。現在でも箪笥を中心とした収納家具の産地であり中高級家具を手掛け「素材・技術・仕上げ」すべて満足の行く家具を提供している。(ホームページ抜粋)

http://www.fuchu.or.jp/~kagu/index.htm


徳島家具

徳島県城山地区
阿波鏡台・箪笥・仏壇に強みを持つ
画像: 阿波鏡台のオーソドックスなタイプ

徳島家具写真

大工島(現在の大和町)にあった200件ほどの船大工が始まりとされ、安宅物と言われる船大工たちの内職で出来た木工品が人気を博す。その後、水車・農機具などが作られ、明治25年には「一人の大工が浪速の芸者から、桐箱の上に鏡をつけてくれという特別な注文を受けて“鏡箱”を作り」それが当たったと言う。現在でも「阿波鏡台」として大阪方面や各地に出荷される。そのほか和箪笥や仏壇などに強みを持つ。現在ではマリンピア沖州に木工業を中心に集積を図り、工場の近代化や共同事業の推進などを行い、時代のニーズにあった製品開発に取り組んでいる。(ホームページ抜粋)

http://www7.ocn.ne.jp/~mokutiku/


大川家具

福岡県大川市を中心に隣接する県まで広がる
箪笥を中心にすべての家具を生産
国内トップの生産量
画像: 株式会社総桐箪笥和光 総桐箪笥-香

大川家具写真

約470年前に船大工の技術を生かして生まれた指物家具に端を発し現在に至る。指物とは釘を使わず、板と棒、棒と棒を使い、木に穴や切れ込みを入れ、差し合わせて組み合わされた箪笥・箱物・机などの事である。明治時代になると「榎津箪笥」と呼ばれる大川独特のデザイン・機能を持った衣装ダンスが人気を博す。非常に大型で杉・桐・欅を材に使い、素木・透漆・黒塗に仕上げる。金具には鉄や銅・真鍮を使い薄いタガネに細かな透かし彫りをする。という大川独特の手法が確立、木挽きによる製材・金具製造・塗装・木工技術を持つメーカーが一カ所に集積する。その後最新技術や機械が導入されるようになり、インフラが整備されると家具の一大産地として認知される。昭和に入ると河内諒によるデザインのシンプル化が提唱され引き手なしのデザインが取り入れられ、全国展開を始める。現在では箪笥・食器棚を中心とした日本最大の家具産地として成長し、高級家具から普及品まで幅広く生産し、住宅関連産業も含めたトータルインテリア産業へと発展している。昭和46年に建設された大川産業会館では現在年4回の展示会を開催、全国より約3000社の販売商社が来場している。(ホームページ抜粋)

http://www.okawa.or.jp/
http://www.okawakagu.com/okawasyoukai.htm

会社情報