ハニカム夏の課外事業
瀬戸内国際芸術祭2016 夏会期 豊島の旅


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行程表

8月20日(土)大阪発→宇野港着 車移動 島内はバスかタクシー移動
AM11:10 宇野港 発~小豆島豊島フェリー~唐櫃港 着 AM11:44
(もしくはAM11:35 発 家浦 PM12:00)昼食は車内かフェリーで済ませる
PM12:18 発~シャトルバス~豊島美術館 着 PM12:21
PM12:30 豊島美術館 ~ 島内散策
PM18:40 家浦港 発~小豆島豊島フェリー~宇野港 PM19:19

-はじめに-

3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭は今年で3回目の開催になりますが、「アートと海を巡る百日間の冒険」とテーマにあるようにアートを巡るためには瀬戸内海の島々を巡らなければなりません。大きな島にはもちろん橋もあって車も自由に行けるので比較的アクセスは簡単ですが、小さな島々にはフェリーや漁船でしか渡ることが出来ませんし、島の中の移動もおおむねバスかレンタサイクルか徒歩になります。春、夏、秋の会期の中でそれぞれの島独自にアート作品が展示されているのですが、そのすべてを見て回ることは到底できません。その中で私たちは今回豊島を選びました。ハニカム夏の課外授業は豊島の冒険です。ひと夏の1日限りの冒険の内容をここでお伝えさせていただきます。

会期

春|2016年3月20日[日・春分の日]~4月17日[日]29日間

夏|2016年7月18日[月・海の日]~9月4日[日]49日間

秋|2016年10月8日[土]~11月6日[日]30日間

会期総計|108日間

開催地

直島 / 豊島 / 女木島 / 男木島 / 小豆島 / 大島 / 犬島 / 沙弥島[春のみ] / 本島[秋のみ] / 高見島[秋のみ] / 粟島[秋のみ] / 伊吹島[秋のみ] / 高松港・宇野港周辺

-とりあえず豊島に向かいます-

眠いところを本当に申し訳ないのですが7:00AMに全員会社に集合して、とりあえず岡山県の宇野港を車で目指します。高速道路を使うとおおよそ1時間半で到着しますが、途中混雑も予想して早めに出たのでした。私たちが乗る予定の船を逃すと次の便は1時間半後というようなのんびりした就航時間なので仕方がありません。がんばりましょう!遅刻は絶対に許されないのです。

幸いなことに万事順調に進み無事に宇野港に到着、用意万端チケットとお昼ご飯用のおにぎりなどを各自購入してフェリーに乗りこんだのでした。

定刻通りに入港したフェリー「てしま」のゲートからは島からやってきた様々な事情の人々とあらゆる車を吐き出していきます。それらをすべて待って今度は私たちが乗り込む順番です。順序良く階段を上がって客室まで着くと後方に少しばかりのスペースの座敷席、前方にはボックス席がありそれに挟まれてベンチ席が並んでいましたが、もうすでにたくさんの人たちが乗り込んで場所取りを始めていました。比較的前列のど真ん中のベンチ席を確保出来たので座り込むと、前方に取り付けてあるTVからはたった今日本の裏側のブラジルのリオで開催されているオリンピックの模様がLIVE放映されておりちょうど陸上男子4×100mの決勝の時間でした。日本チームがちょうど銀メダルを獲得した瞬間だったのでフェリーの中は歓喜に沸きました。私たちの旅も上々の出だし滑り出しになりました。定刻出航のフェリー「てしま」は途中直島を右に見ながら目的地に向かいます。興奮冷めやらぬ船内でしたが35分ほどで豊島唐櫃港に着岸、快晴の豊島に迎えられたのもつかの間、美術館行きのバスに間髪入れず乗り込んだのでした。

-豊島美術館到着-

島内を循環している村営のマイクロバスは20人も乗ればすぐに観光客で一杯になってしまうのですが、それなりに時間も詰めて運行しているので別段不便なことはありません、しかも唐櫃港から美術館まではすぐなので休む暇もなく着くという感じです。前回一人で訪れた時にも思ったのですが、この美術館前のバス停の位置が絶妙でバスを降りてすぐに見下ろす景色がとんでもなく良くて、今日のように晴れていると青い空と海のグラデーションがとても美しいです。そして海へと続く真っ直ぐな下り坂が印象的です。きっとこの場所に美術館を作った理由がどうもこんなところにあるのではとコナン気分です。土地の持つパワーがアーティストを引き寄せたというのも言い過ぎではないと思います。

女性陣にはあいにく日差しが強すぎる1日になってしまいましたが、日焼け大王の角元君に今日の日差しはずいぶん申し分ないだろうというようなことを聞くと自然の日差しはまだらに焼けるのであまりお勧めしないと言うのです。そんなもんなのでしょうかね?日焼けの世界も奥が深いものです。

ネタバレになってしまうのと内部の撮影は禁止なので詳細までは報告できませんが、それはもう何時間でもここにいたいなあと思うような場所なのです。みんなをいつかここに連れて来たいなと思ったのが3年前、今回の旅に込められた思いなのでした。晴天には晴天の良さがあります、雨が降れば雨が降ったなりの趣深いよさに変わるだろうし、季節が違えば、時間が違えばと思うと、もうどれだけ来ればいいのだと果てしない思いが巡ります。アーティスト内藤礼さんと建築家西沢立衛さんがタッグを組んで生まれた持続可能なインスタレーションです。ぜひとも皆様も一度足を運んでいただきたいのと、もし日本に訪れる外国の知り合いの方がいらっしゃるのなら、ぜひともお勧めしていただければ幸いです。勝手に応援団ですがよろしくお願いします。

豊島美術館

瀬戸内海を望む豊島唐櫃(からと)の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられました。広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は、季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。

ベネッセアートサイト直島より

http://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html

豊島美術館は混まない限りは時間制ではありませんが僕たちは次を目指すことにしました。島内の施設はエリアごとに点在しており行ける場所は限られましたが動ける範囲で散策しました。残念ながらほとんどの施設が5時あたりで閉館するのでたくさん見ることが出来ませんでした。これもまたこの芸術祭の特徴であって「そんなに急がないでゆっくりと来なさい」と言われているようです。今回から新しく加わったスプツニ子!のアート作品八百万ラボでアーティスト本人に遭遇したりするラッキーもあり楽しい時間を過ごしました。

宇野港行きの帰りのフェリーに乗り込むと夕暮れ時の日差しがフェリーの作る波しぶきに映えてきれいでした。それもほんのつかの間ですぐに眠りに落ちていったのでした。無事に大阪に着いた頃にはもうどっぷりと日も暮れておりました。

-最後に-

ハニカム夏の課外事業と題した今回のアートを巡る冒険でしたがいかがでしたでしょうか?会社のみんなで行ける場所と時間は限られてしまいますが、思い立って行動できる間はチャンスがある限りみんなとまたどこかに行ければと思います。何が正しくてどうすればいい方向に向かうのかが本当にわかりにくくなっていますが、会社も人も健康でいられればどこでもいけるぞと思いながらこの章を締めくくりたいと思います。

2016年8月 ハニカム株式会社代表 常深哲也

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