5月16日(月) 今日はひこにゃんの話
そうだ彦根行こうというJR東海的なキャッチーなフレーズも無いのだが、何となく成り行きで彦根に行こうということになって、彦根と言えば彦根城だろうというのでやってきた。
最初にひこにゃんの話をしよう。ひこにゃんと言えば3頭身で直立2足歩行をする4月13日生まれの猫のキャラクターであるが、その登場は2007年と意外と新しい。
ほとんどを彦根城で暮らし彦根の市民として住民票も持っている。ファンクラブがあり正月には年賀状が1万3千枚届き、呼ばれればハワイにだってフランスにだって行く。彦根をアピールするためのキャラクターとして身を粉にして働いている。
本日のひこにゃんと書かれた案内板が橋のたもと立ってあり、案内通り1日3度のステージをこなす。

彦根城

本日のひこにゃん

彦根城博物館
ステージとなった彦根城博物館の軒下の渡り廊下を端から端までポーズを決めながら歩いて行く。その手には様々なアイテムがある時もあれば無い時もある。無表情に近いその顔にはどこかしら力の抜けた風格さへも浮かべている。
彼が登場した後の世代のどんなに人気を得たキャラクターでもひこにゃんと並んで称される者は、今この日本にはいないほどひこにゃんは大スターである。依頼があれば全国各地に出張しては様々なイベントのメインキャラクターの立ち位置を確保している。

ひこにゃん登場

スマイリーひこにゃん

お願いひこにゃん
それゆえ彼は大変疲れている。1回30分のステージも終演に近づくと息絶え絶えに博物館の壁に手をついて苦しがる。
そんなキャラクターがいるのだろうか。ディズニーランドでミッキーマウスがベンチに腰明けて足を組んでいたらみんなびっくりして通報するかもしれない。
でもひこにゃんだけは許されるのである。ひこにゃんの無表情な顔のつぶらな目で見つめられると思わず叫んでしまうのである。ひこにゃーんと。
疲れているということでは世界遺産の仲間入りを懇願している彦根城ももうずいぶん疲れている。認定されるまでにある程度補修する方が望ましいと思うが、石組は苔むして草ぼうぼうでところどころ崩れそうになっているし、そこらじゅうの漆喰は黒ずんで放置されている。

苔むす石垣

天秤櫓と廊下橋
彦根城はその城郭の美しさと戦力的な立地ゆえに名だたる大名によって熱く庇護されてきたこともあり国宝である天守閣を始め天秤櫓やそこから突き出す廊下橋なども現存しておりファンも多い。
築城400年祭や井伊直弼と開国150年祭といったイベントを成功させたり古式鉄砲隊を復活させ保存していこうとする取り組みが街ぐるみで行われていることも特筆すべき点である。

鉄砲隊

近江牛弁当
30分のひこにゃんのオンステージをみてお城をぐるっと回ってくるとお腹がすいたので近江牛弁当をいただきながら、ひこにゃんのこと考えているとなんとなくその先に不細工な猫の着ぐるみがあるいて来るような感じがして、あれはいったい何だったんだろうと思い起こしてみると、ニャンまげだった。