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Stance

スタンス写真

長い歳月が経った森の中には昼間でも陽の光が届かない真っ暗な場所がある。まっすぐに伸びた針葉樹の幹は光を求めて森の天井を作っているからだ。時折強い風が吹くと木々は揺れてほんの少しだけ光が差し込む。小さいころに感じた森の印象はそんな感じだった。扉の付いた収納家具を作ろうと思ったときに最初に浮かんだのは、家具のことではなくて扉を閉められて真っ暗になった棚にひっそりと収納されたものたちのことだった。 木々の連続とその間に挟まる暗闇だけを表現する収納を作ろうとその時思ったのだ。大事なものとまた会える時まで大事に収納する家具。それはまるで森のような収納だったのである。

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