« | メイン | »

なほとか通信 vol.2108

VISUAL ARTS SHOWCASE クリエイティブフォト専攻展、ビジュアルアーツギャラリー-2021.03.04

ビジュアルアーツ専門学校大阪に併設されているビジュアルアーツギャラリーで、3月4日(木)まで開催されていた写真学科 成果発表展 / VISUAL ARTS SHOWCASE クリエイティブフォト専攻展に行ってきました。それぞれの作品が共鳴しあうような素敵な展示でした。

-ふしぎ-中村愛美

日常の中にふと現れたふしぎな景色を見つけた瞬間、咄嗟にカメラを向けたであろう作品。カメラを手に街を歩いていく作家の姿が目に浮かぶ。それぞれの作品が語り掛けてくるものが何であろうかと考える時、そこには作家自身の心の風景が見えてくるようで面白い。

-水面を揺らす-児玉 花菜

身近な者を喪失した現在でも、どこかしらに感じる亡き者の気配。日々の生活の中で遭遇する名残の物や場所など。今現在を生き続ける自身や家族を丁寧に撮影していくうちに、過去と現在がオーバーラップするようで、不確かさと確かさの狭間で揺れ動きながらも、確かな存在をしっかりと見つめている。自身が生きる意味をも再確認出来る静かで温かい写真である。ステートメントも素敵。別名のポートフォリオ作品「break out」も非常に力作である。

-ふと、そう思うとき-片山 智恵

おそらく作家が見たであろう風景や心象風景が、見る側にストレートに伝わってくる作品である。何気ない瞬間に見出した色や、自然現象に現れた景色を、堂々とそして簡潔に伝えている。作家の感性と写真がまっすぐに、もしくは一対一で響きあっている感じがする。展示レイアウトもセレクションも秀逸である。

会社情報