なほとか通信 2016 Boss Blog

第19回  生田和孝

大阪千里にある万博記念公園の一番奥に日本庭園、国立民族学博物館と並んで大阪日本民芸館の薄ひらべったい建物が建っている。その前身は大阪万博時代の日本民芸館までさかのぼるという。今年の秋季特別展は河井寛次郎であるが、没後50年の節目の今年は全国で河井を含めた民藝運動に再び脚光が当たっている。
しかし今回はその弟子生田和孝の作品を見にやってきたのである。
先日丹波立杭の陶器祭りを訪れた時、俊彦窯の店番(毎年伺うと相手してくれているので店番と呼んでいますがきっともっとすごい人なのだと思います)が僕が手に入れようとした陶器にこういったのでした。「その壺はいいです。窯から出して最初に見たとき、俊彦さんの師匠である生田和孝さんの作品に瓜ふたつだと思いました。今万博に展示してある作品に本当によく似ている」というのでどんなものだか見ておくべきかと思ってやってきたのだ。

「弟子の系譜」という観点で作品を見ると結構面白い。

68歳になる清水俊彦さんが師匠として作陶を教わったのが生田和孝であり、その師匠が河井寛次郎と言うことになる。詳しくは「手仕事フォーラム」のHPに書いてあります。

自分の仕事を誇りに思うような仕事が出来ている人はもしかしたら確実に少ないのかもしれない。その中でもこの人がいたからとおもうような師匠を持って仕事ができた人はまさに幸運であってそして幸福であるだろう。それはすべて作品となって後世に残っている。それが弟子の系譜の醍醐味なのです。

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