なほとか通信 2017 Boss Blog

第17回 日本撮影集黄金期 田園城市 台北

THE GOLDEN AGE OF JAPANESE PHOTOGRAPHY BOOKS-日本撮影集黄金期という展覧会が台北市にある田園城市地下2FのGarden City Art Spaceで開催されている。(2017.7.22-2017.8.6)

主催は日本を拠点とする古書店 二手舎で幅広いジャンルの書籍やヴィンテージの写真集、特にアジア発の写真集を多数取り扱うショップである。古書の買い取りと販売を手掛ける傍らこうして古書の魅力や楽しさを僕たちに伝えてくれている。二手舎のホームページにはこう記されている。

  日本の写真集の歴史の中でも重要な時代である1960年代から70年代に出版された写真集を中心に構成しております。戦後の新しい世代の写真家やグラフィックデザイナーたちの台頭、写真に明るい編集者の存在、印刷技術の向上、社会の変化に伴って生じた主題の多様化、そして荒木経惟に代表される自費出版の動きなどが合流することで、この頃に製作された写真集には編集、グラフィック・デザイン、装幀、印刷技術など今見ても注目すべき点が十二分に含まれています。また写真集の量やバリエーションも豊富であったことも、この時代の特徴だと言えるでしょう。今回実物の写真集をご紹介することによって、日本の写真集表現の多様性を提示し、さらには戦後の日本の写真集の歴史がどのように発展し、また現在に繋がっているのか、理解を深めるきっかけとなれば幸いです。

これほど貴重な写真集を一か所で見ることは日本でも珍しい。本当にうらやましい限りだが、それだけ台湾の人たちが日本の写真にむけるまなざしが熱いことを物語っている。また二手舎の意気込みを強く感じる。

思いつく写真家のほぼすべての写真集が揃っているし、さらにその代表作が並んでいる。貴重で高価な写真集が目の前にあって手に取ってみることも出来るし気に入れば買うことも出来る。こういう体験ができるということもこの展覧会の趣旨の一つである。

会場のある田園城市は、台湾国内はもとより広くアジアの書籍を扱う書店であるとともに、自らも出版社として数多くの興味深い書籍を世に送り出している。積極的に日本の古本を仕入れて販売するなど、すでに台湾にはなくてはならない本屋である。出版市場の縮小が叫ばれている日本とは相反して、台湾国内では出版数は年々増えてきているという。

社交的なオーナーの陳さんは現在日本語マスターに情熱を傾けておられ日本人を見ると気安く話しかけてこられる。

田園城市 生活風格書店
10448台北市中山區中山北路二段72巷6號
田園城市 FB https://www.facebook.com/gardencitypublishers/

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