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第4回 LILY SHU 写真展 ABSCURA－大阪ニコンサロン

大阪ニコンサロンで開催中の「LILY SHU」の写真展「ABSCURA」。
リリー・シュウは1988年中国ハルピン生まれ。イギリスで美学を研究した後、東京藝術大学大学院でも学ぶ。日本での展示歴、受賞歴多数。
ソニーイメージングギャラリー銀座のキューレターである永井さんからのお誘いもありきになっていた展示会に行ってきた。ソニーイメージングギャラリーでは2018年12月に作品展「ligament」を開催している。

展示構成は散文的な並びだが大阪ニコンサロンのぶっきらぼうの壁にそれはうまく配置され軽やかなリズムを感じる。無造作に直貼りされているプリントもあればパネルに加工されたものもある。薄いモノクロのプリントの連続の中に青を基調としたカラー作品が登場し、一部の壁にはスライドが投影されていて多彩だ。ただし全体はきわめて統一されていて破綻を感じることはない。あえて中心を低く設定しているのか小柄の私でも少しかがまなければ正視できない位置にすべての作品は並んでいる。

「東京で一人暮らすアパートを舞台に、別居する両親が滞在した三日間を撮影した写真、セルフポートレート～（プレスリリースより）」とあるが、きわめて私的な日常の中から温度をすべて抜き取ったような展示だった思う。本シリーズは近日赤々舎より写真集を出版予定とのこと。期待したい。