なほとか通信 vol.2102

マーク・ピアソン フォト・コレクション展 「忘却の彼方へ-日本写真の黎明期から現在まで」 (第一章日常生活1850-1985) ― 入江泰吉記念奈良市写真美術館 2021.01.31

やっとのことで『入江泰吉記念奈良市写真美術館で開催されている『マーク・ピアソン フォト・コレクション展 「忘却の彼方へ-日本写真の黎明期から現在まで」(第一章日常生活1850-1985)』に行って来ました。これほどの数のヴィンテージプリントを目の当たりにするのも初めてでしたし、この先いつ見ることが可能か分からないのとこの先これ以上のコレクションはないのではないのかと思うほど貴重な体験でした。これがたった一人の外国人コレクターの仕業だと思うと感じいるものがあります。これこそ芸術家とパトロンの関係だけではなくて、作品をある程度の保存状態とまとまった形で後世に残せるという意味において意義あるコレクションだと思うのです。

木村伊兵衛や植田正治、桑原甲子雄、須田一政、荒木経惟、森山大道など、名のある写真家の貴重なシリーズが次から次に展開されていて、この世の天国かというようなコレクションです。

滅多なことでは乗らない近鉄電車と奈良市営交通のバスに乗り、帰りは歩いてならまちのよもぎ餅を買って帰るのですが、今日は思いの外お天気が良かったので、新薬師寺にも行って来ました。第一章の会期は2月14日(日)まで、月曜日休館ですのでお見逃しなく!残り2回の展示が待ちどうしい限りです。

以下、入江泰吉記念奈良市写真美術館からのお知らせの抜粋です。

 マーク・ピアソンは、来日して30年余り、日本をはじめアジアの写真文化の発展に貢献してきました。アジアの写真表現にフォーカスをあてた禅フォトギャラリーを立ち上げ、東アジア写真史の重要な作品、貴重な作品の展示や写真集などをプロデュースするとともに、若手写真家の実験的でコンテンポラリーな作品紹介にも積極的に取り組んでいます。その一方で、2万点におよぶ写真作品の収集にも力を入れて活動してきました。そして、今まで約130冊の写真集を出版し、国内外にアジアの写真文化を発信しています。その功績が認められ、2020年の日本写真協会賞国際賞を受賞しました。  このたびマーク・ピアソンの膨大な写真コレクションの中からテーマを設け3回にわたって紹介します。第1回目は「日常生活」をテーマに、日本に写真が伝来し、幕末から明治期に撮られた古写真をはじめ、農村や漁村の暮らし、人が行きかう街のスナップなど、日本を代表する写真家がとらえた写真群と当館所蔵の入江泰吉作品を加えて展示構成します。

展示会公式ホームページ
http://irietaikichi.jp/news/exhibition/481

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