なほとか通信 vol.2104

SAVE OUR DEMOCRACY at Osaka Castle Park.2021.02.06

週末の大阪城公園ではお昼を過ぎてからミャンマーにルーツを持つ人々が集まり始めていた。見るからにほとんどの人々は若い男女で、SNSを頼りに集まった見ず知らずの人か、近しい友人たちが声を掛け合って集まったのかはわからないが、行動は統率されていて、集会の許可も公園側にはとられているようだった。

主導している数人の人たちもまた若い男女で、マイクを持って今回の行動に対して説明している若い女性は、そのほとんどを日本語で語っていた。感情に流されるまま思いのままにあげられる雄たけびや、手の付けられないような傍若無人な行動は一つもなく、彼らの行動の大部分はシュプレヒコールと合唱と、今回の行動に対しての説明と理解への呼びかけであった。

「SAVE OUR DEMOCRACY」「SAVE MYANMAR」そして「FREE OUR LEADERS」

ミャンマーに民主主義が訪れて10年、彼らのほとんどはその当時子供であっただろうが、しっかりと当時のことを目に焼き付けているに違いない。そしてもう一度おびやかされようとしている自分たちの国の民主主義を取り戻そうと、遠い異国の地で声を上げている。

現在では世界のどこにいたってSNSに揚げれば自分の国にもよその国にでも、その声は飛んでいく。しかし軍事政府はそれを容易にしないようにSNSを遮断しwi-fiを遠ざけようとした。プラカードを抱えた同胞の姿を熱心に撮影している人たちが目立つが、その思いもすべて彼ら彼女らの国に伝わって欲しいものである。いくつかのプラカードには、日本のみなさんにも軍事政府に圧力をかけて欲しいとのお願いが、日本語で感謝の言葉とともに書かれている。カメラを向けると誰もが紙焼きのプラカードを高く掲げて誇らしく笑う。帰りがけにも感謝の言葉をかけられた。

行ったこともなく、ほとんど何の理解もない見ず知らずの国の人々。何かはわからないけれど、少しだけミャンマーのことを好きになりました。きっといつかミャンマーに行きたいと思う。その頃には彼らの手に民主主義の旗が高々と掲げられていればいいと思うのである。

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