なほとか通信 vol.2126

石毛優花 写真展「金影」ギャラリー蒼穹舎、2021.04.21

写真家 石毛優花さんの個展「金影」をギャラリー蒼穹舎に見に行って来ました。2019年から最近までの写真29点で構成されており、額装された作品は一点一点まっ直ぐに語りかけてくるような力強さを感じました。また今回の展示に合わせて製作された自主制作写真集「Calm Soul」をめくって見ると、また違った作品世界が広がっていて、展示と合わせて観ると味わい深いと思います。作家にとって作家として生きることは、家族や社会とのひずみを確認したり、可能性のある限りと光の見えない暗闇を進んでいくようなものなのかも知れません。しかし「まだもう少し写真がやりたい」と語る作家の本音の部分が、はからずとも写真に現れているように感じることが出来ます。作品が作家の成長と共にあり、作品の中に作家の心情が吐露され、写真の中に今なお思いを託していることが、先の言葉に表れているのかも知れません。金と影は光と影、金は近であり、影は作家の心、「あなたに私は見えますか?」と語りかけているようではっとさせられます。calmは穏やかな、静かな様子であり、それはsoulにかかっていく。まさに作家の魂であり、作家と等身大にあるような作品を見て頂きたいと思います。

石毛優花写真集(自主制作)、2022年。¥5500(税込) 蒼穹舎にて発売中!限定ではありませんが部数は作家次第となります。
以下ギャラリーからの情報です。

石毛優花写真展「金影」
  • 期間:4月19日(月)ー5月2日(日)会期中無休
  • 時間:13:00 - 19:00
  • ギャラリー蒼穹舎:
  • 160-0022 東京都新宿区新宿1-3-5 新進ビル3f
  • 地下鉄丸ノ内線新宿御苑前駅下車すぐ

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