なほとか通信 vol.2145

齋藤 茜 / Akane Saito「第19回(2017年度)三木淳賞受賞作家新作展 齋藤 茜 確かな断片」ニコンプラザ大阪 The Gallery、2021.08.02

齋藤 茜さんの写真展「確かな断片」に行ってきました。ひきこもりがちだった実の妹を記録した「たまに赤ちゃん、たまに老人」「扉は外へつながっている」から数年。本作は実の子供と子供を取り巻く世界に眼差しは向けられている。

会場には額装された27点の作品があり、産後それほど日の経たない実子のポートレイトから始まり、日付のあるものでは2018年4月28日から、最近では2021年3月14日までが時系列に並んでいる。

会場中央にはパテーション一枚が立てられており、表面には自身の子供の頃に撮影されたであろう4枚組の写真があり、背面には祖父母らしき字で、孫にあてた手紙が綴られている。ありふれたどこにでもある日常の、普通の世界の営みであるように思えるが、子育てという壮絶な日々の中でも光る、作家の対象への冷静な眼差しに、強さややさしさを感じずにはいられない。

赤色の服を着て撮られた子供の頃の写真と、実子に着せた赤い服の写真がオーバーラップしていて面白い。展示は明後日の8月4日(木)の15:00まで。お見逃しなく!! 以下、ギャラリーからの情報です。

第19回(2017年度)三木淳賞受賞作家新作展 齋藤 茜 確かな断片
  • 会期:2021年7月22日(木) ~ 2021年8月4日(水) 日曜休館 残り2日です。
  • 場所:ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
  • 住所:〒541-0059 大阪府大阪市中央区博労町3-5-1 御堂筋グランタワー17階
  • https://www.saitoakane.com/

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