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出来てあたりまえ!キレイ・ベンリならなお良し!のトイレ空間を考える

都市が進化して人々の暮らしが変化していく中で、家もまた変化して来ました。様々な新しい技術が開発され、今までに無かったライフスタイルが生まれて来たのも事実です。トイレもまた様々な研究開発が行われ、より便利でより高機能のものが登場するようになって来ました。家を建てる、今回は出来て当たり前になったトイレの最新技術を紹介をしながら、もっと便利でもっとキレイ、もっと心地よいトイレを追求する私達日本人の心の奥底を覗いてみましょう。(常深)

ここまで進化したトイレ

ここでは最近導入が進んでいる新しい機能が付いたトイレについて、いくつか実際の商品を取り上げて見ていきたいと思います。

省エネおまかせトイレ

最近叫ばれることが多くなった省エネや節電について、各メーカーもトイレにその役割を担わすために、様々な技術開発がなされています。ここでは節水と節電機能に特徴のある商品をとりあげてみます。

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サティスECO4 INAX

Toire_kinou_01syoene_satiszu 節水機能
便器の形状と洗浄方法の工夫によって従来品より大幅に洗浄水量を減らすことが可能になりました。INAXのサティスECO4は、1回に流す水量が4Lでこれは世界最少水量となっています。4L型は従来の13L型に比べ、年間約14,700円の水道代を節約できると言われています。
toire_dai_syoene省エネ暖房便座 INAX toire_dai_syoene 節電機能
省エネ暖房便座/使用しない時はオフの状態になっており、人を感知するとわずかな時間で温まる為、電気代を軽減できます。
省エネ温水シャワー/使用する時に瞬時に温め、保温の電気代がかからない為、大幅な節電が可能となっています。

お掃除簡単トイレ

トイレでのお悩みといえばやはりお掃除だと思います。家族とはいえ共有する場所であるトイレは掃除をする身になって考えたい所です。ここでは国内3メーカーの便器について、洗浄方法やお掃除しやすくする工夫を紹介していきたいと思います。

◎洗浄方式の変化

節水技術の開発に伴って、フチ裏全体から水が流れ出る従来の洗浄方式から、一か所から水を流す方式に変わってきました。そうすることで渦を巻くような水流を作り出して、従来より少ない水でもしつこい汚れがしっかり効率良く洗せるようになっています。

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従来の洗浄方法 INAX

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TOTO

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INAX

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Panasonic

◎便器の形状変化

洗浄方式の変化により、お手入れしづらかったフチ裏がなくなり拭き掃除が楽にできるようになっています。

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従来の洗浄方法 INAX

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TOTO

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INAX

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Panasonic

◎スキマのお掃除

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TOTO
レバーを引き出して回すと機能部の前方が持ち上がり、スキマの拭き掃除が楽にできます。

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INAX
機能部が電動でリフトアップするので、便器とのスキマの拭き掃除が楽にできます。

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TOTO
便器と便座のスキマを無くすことで汚れがたまりにくく掃除が楽にできます。

こうして見てみると各社いろいろな工夫が見られます。そのほか汚れの付きにくい素材への取り組みや、トイレ自体が洗浄能力を付けたモデルもあります。次にそんな自動で何でもやってくれるトイレをご紹介したいと思います。

自分でやります。全自動トイレのご紹介

◎全自動開閉・洗浄トイレ

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(Janis)

トイレに入り便器に近づくと、便フタが開き便器に座ると脱臭がスタートし、用を足し便器から立つと水が流れ、便フタが閉まります。この一連の流れを、すべて自動で行ってくれます。腰を曲げる、身体をひねるなどの無理な動作をなくすことで楽にトイレが使えるようになります。

◎全自動お掃除トイレ

便器備え付けの洗剤タンクに市販の中性洗剤を入れておくと、トイレを流す度に自動でお掃除してくれます。このお掃除を続けることで、ブラシ掃除は3ヶ月不要と言われています。

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アラウーノ Panasonic
水を流す際の微細な気泡で目に見える大きな汚れを除去し、洗剤を含んだ泡で、目に見えないような小さな汚れを隅々まで落とします。洗浄後、便器内をきれいに保つため約2時間程、洗剤の泡が残ります。

高機能新商品のご紹介

ここでは、あればうれしい高機能な商品をご紹介したいと思います。

写真 オートサウンド
トイレに入ると、自動的に音楽が流れます。SDカード保存したお気に入りの音楽も楽しめます。(TOTO)
写真 オートフレグランス
トイレ使用時、自動的にフレグランスが香る仕組みになっています。(TOTO)
写真 室内暖房
温風で足元を温め、冬場の寒さを解消します。毎日同じ時刻に作動するタイマー機能や、寒くなると自動で作動する機能もあります。(TOTO)
写真 ほのかライト
夜中にトイレに行った時、センサーが人を感知して、便器内と足元をほんのりと照らします。目が覚めない程度のやさしい明るさです。(INAX)

トレンドのご紹介

最近のトイレ空間のトレンドを事例をあげて紹介したいと思います。

toire_kinou_07trend_01 タンクレスの採用で空間を広く使えるようになっています。個性的なアクセントウォールや手洗いはお洒落なものが増え、居心地の良さそうな空間が多く見られます。 (TOTO)ネオレスト+レストルームドレッサーシステムシリーズ(手洗器・キャビネットセット・カウンターセット) toire_kinou_07trend_02 トイレや手洗器、収納や紙巻器など、トイレ空間のパーツをセットしたトイレもあります。2種類の脱臭機能を組み合わせたナノイー脱臭と機能パネルの輻射熱がトイレの寒さをやわらげてくれます。 (Panasonic UNOS)

(角元)

INAX
http://inax.lixil.co.jp/products/toiletroom/
TOTO
http://www.toto.co.jp/products/toilet/index.htm
Panasonic
http://sumai.panasonic.jp/toilet/
Janis
http://www.janis-kogyo.co.jp/product/index.html

バリアフリーについて考える

トイレのバリアフリーを考えた時、車いすでの使用が可能なもの、便座が昇降するものなど様々なタイプのものがあると思います。またトイレは一日に何度も利用するところであり、そういったトイレ内の設備以外にも、トイレに行きやすくなるような工夫も大切です。例えば歩行に不安のある高齢者の場合、寝室のある階にもトイレを設置する、トイレまでの廊下に手すりをつける、開閉の際バランスを崩しにくい引き戸にする…などが考えられます。

トイレを一人で利用できるということは、介助者の負担を軽減するだけでなく、利用者の精神的な面を考えてもとても大切な事です。家を建てる時点で取り入れる設備、後々のリフォームで取り入れる設備を分けて考えておくといいのかもしれません。

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トイレリフト/便座昇降(TOTO)※TOTOの一部便器に後付可

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アームレスト(Panasonic)※Panasonicのアラウーノに後付可

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手すり(TOTO)

(賀戸)

トイレの間取り

ここではトイレの間取りについて、トイレの進化とともに考えてみたいと思います。

昭和30年代に見られた間取り
現在に見られる間取り
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・日当たりが良いと臭気が増すので北側が良いと言われていました。
・換気用窓取付の為、壁側にある場合が多かったようです。
・現在のように玄関の近くに置かれた間取りもありますが、このようにトイレだけ隅に置かれるのは昔の特徴と言えます。
写真
・トイレ・バス・洗面・キッチンといった水まわりを一か所にまとめる間取りが主流になっています。(配管工事が安く上がる為)
・2階建の場合は各階に一台ずつ設置される場合が多いようです。

toire_madori_blueline_tate toire_madori_point01 下水道の整備により水洗式トイレが普及し、衛生面が改善されました 。 toire_madori_blueline_tate toire_madori_point02 洋式便器は大小兼用になるので空間がコンパクトになる、しゃがむ動作より座る方が体への負担が少ない、施工性が良いなどの理由から需要を伸ばしました。 toire_madori_blueline_tate toire_madori_point03 タイル施工の床に水をまいて掃除する湿式から、乾式が一般的になってきました。さっと拭き掃除しやすくデザインが豊富な塩ビシートの床材などが多く見られます。 toire_madori_blueline_tate

最近の家は水まわりをまとめるのが一般的のようではありますが、家それぞれの使い方にあわせて自由な間取りも可能になってきました。家の内部に設置される場合もありますし、高齢の家族の為、寝室の中に専用のトイレを設置するという事例も多く見られます。昔のトイレと言えばうす暗くひんやりした印象がありましが、衛生面の技術が進み、快適性が追求され、今ではより居住空間に近づいているのかもしれません。(賀戸)

サザエさん家の間取り
http://allabout.co.jp/gm/gc/26692/
e-houseの「間取り」
http://www.e-house.co.jp/plan/stylebook/002.html

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無くなるのは仕方がないけど補充分置いといて、うーん嫌!(Sさん、女子)

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その家のいろんなものがしみ込んでいそうで何か嫌です!(常深、ハニカム)

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昔から慣れてしまっているので何となく嫌かな!(Kさん、サラリーマン)

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単にタイミングの問題かもしれないけど嫌です!(賀戸、ハニカム)

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便座が低いと立ったり座ったりがちょっと嫌!(Sさん、女子・Mさん、女子)

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一度流した後に二回目流すまでじっと待ってるのが嫌!(Yさん、女子)

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入る時も出る時もきゅうくつなのが嫌!(Hさん、奥様)

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良い匂いもきつすぎると不快です、嫌!(Tさん、奥様)

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油断していると冷たくてびっくり、嫌です!(Sさん、女子)

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なんかちゃんと立ってくれてないのです、だから嫌!(角元、ハニカム)

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よその家に行った時に使う機会があるトイレですが、意外と自分の家とよその家との間には埋まりにくいギャップがありそうです。今回は女性を中心に回答をたくさんいただきました。皆さんはいかがですか?今回回答をいただいた皆様、御意見ありがとうございました。(常深)

編集後記 トイレの時間

1年に30~50時間ほど私たちはトイレに中にいると言われています。だからその分トイレの空間に対しても、私たちは注文を付けたくなるのもわかるような気がします。年に数回しか開けない納戸に対して誰も文句も称賛も与えることは無いでしょう。だから少しでも心地の良い空間である為に、便器、内装、様々にアレンジされた装飾を望むのだと思うのです。ただその反面、一つの便器と付き合う時間が長いのも重要なことです。トイレの寿命は家電などが7年から10年と言われているのに対して、15年から20年は持つと言われます。次にトイレをリフォームする時まで、今あるそのトイレをずっと愛し続けることが出来ますか?それとも・・・。(常深)

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