ふしぎな影 - TOKYO DESIGN WEEK 2016 -


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Sugar-cog LLC.の輪から生まれるふしぎな影とは

影の【輪】から生まれる不思議な生きもの。
どこかおかしな「それ」たちとの戯れは、まるで現実と空想で遊んでいるかのよう。想像と創造で楽しむ不思議な体験が出来るコンテンツです。テーブルの上で、色々な大きさの影の輪を作ると、あなただけのふしぎな影が現れます。(Sugar-cog LLC. hpより)


昨年に引き続き、TOKYO DESIGN WEEK 2016にSugar-cog LLC.と参加しました。輪から生まれる不思議な影たちと戯れる、創造と想像で楽しむ不思議なインスタレーションを出展いたしました。その内容をご覧ください。

カテゴリー ふしぎな影 レポート

ブース製作について
TDW2016出展にあたりプランニングの段階から影を使ったインスタレーションが出来ないだろうかというSugar-cogさんからの提案がありました。影を使ってのインスタレーションという「ふわっとした大問題」から私たちの取り組みが始まりました。影というものをどうとらえて、影をいかに表現し、まさに影で伝えるという影づくしのインスタレーションを作り始めたのでした。

影を使ったインスタレーションというものがそもそも成立するのか?と言う段階からプランニングを始めたことで、プランの数は打ち合わせの回を重ねるごとに増えて行き、その都度変更していきました。最終的にプロジェクターを光源としてスクリーンにあたる部分にワークスペースを作り、コンテンツを表現する場所としながら同時にセンシングも行うという構成に落ち着きました。光源・対象・ワークスペース・センシングという4つの要素を2m角のブースに1直線に詰め込むという頭の痛い構成でした。それでも影をとらえて影で伝えるインスタレーションが実に画期的で未経験なものであるというわくわく感が私たちを前に進めさせたのでした。

実際に影を作りデジタルコンテンツを楽しむワークスペースはスクリーンであると同時にセンシングも出来るようにしなければなりませんでした。さらに子供たちが楽しくなって乗っかっても大丈夫な強度と安全も確保したいところです。ただそうすればどんどんソリッドなものになってしまって楽しくありません。今回のブースプランの中で重要視したのは、影を映しだすワークスペースともう一つはそれをとりまくストーリー性でした。ブース内に入った人が別世界に迷い込んでしまい、そこで影の輪から生まれるふしぎな生きものたちと戯れるというストーリーが表現できるように考えました。色合いやトーンを落としながらもチープやクールになりすぎない色づかいで統一して、かわいさややわらかさを表現するためのデザインに気を配りました。最終的にワークスペースの形状もよりたくさんの人が囲めるように円形にして、構造体も強度のある金物でグリッドを組んで強度と安全性を高めて機器へのアクセスも容易にしました。しわのよりにくい素材の布を仕上げに選び取り付けたことでより私たちの思いに近いものに仕上がったと思います。

小さい展示ブースが並んでいる列の一番奥、毎日イベントが開催されるソクラテスカフェの正面、さらにはテントの出入り口に近く外光や天候の影響をかなり受けるというブース位置については予想していた以上に過酷でしたが、懸念された外光や館内照明の入り込みの心配もそれほどなく、控えめに設定した開口部も予想をはるかに超える1200人ほどの人が詰めかけた日などは、今更ながらもっと広げたいなと思ったほどでした。ただ少し低い位置に設けたのぞき窓が功を奏したようで、人だかりの中で「中で何をやっているのだろう?」という人間心理をついたポイントになったと思います。

最後に・・・

自分たちが作った影の輪から次々にふしぎな影が生まれると「すごい」「かわいい」という歓声が上がり、写真や動画をとってSNSにあげていただいている人も少なからず見受けられました。友達や夫婦、親子が協力して大きな生きものを生みだした感動が、人と人との関係性を深めて、笑顔や歓声になって自然とあふれ出るのではないでしょうか?
今回のインスタレーションを通じて私たちには大変多くの学びもありました。人は興味と言う名前の遊び心がもともとあって自ら想像して遊び方を開発(創造)して習得していくということ、もう一つは人の動きや行動には同じものが一つもなく情報を限りなく最小限にすることで人は想像力をフルに使って自らの考え方で行動するということです。
最後に今回のTDW2016の会場では報道でご存じのように実に悲しい出来事が起こってしまいました。展示に係る者としましてもう一度襟を正して今後の活動に臨みたいと思います。ご来場の皆様、ありがとうございました。

会期中の風景

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