トーマス・ルフ写真集

photobookloop.day31

Thomas Ruff(トーマス・ルフ)「Nude」Schirmer/Mosel、2003年。

トーマス・ルフはドイツ生まれの写真表現者である。社会と自己との関係性を丁寧に紐解きながらテーマを導き出し、全部または端的な部分に焦点を当てコンセプチュアルな作品を発表し続けている。そういう意味では2016年に日本で開催された大規模な展覧会(金沢21世紀美術館で鑑賞)は全貌を見渡すことができて興味深かった。本作はインターネットに氾濫しているポルノ画像をもとに手を加えたもの。現実を写すはずの写真は常に2時的創作物である事を実感する。