旅の理由(わけ)

第六話 シンガポールのナイトライフ。

昼の間に思い付く観光地を巡り目一杯遊んだはずなのに、また夜も遊びたい気持ちをくすぐられるのがシンガポールである。都市部の中央を流れるシンガポール川沿いには華やかなスポットが点在するが、中でもクラーク・キーあたりは遅くまで開けているレストランやバーが多い。時間的に合えばクラーク・キーから出ているリバークルーズ船に乗って、船から高層ビル群やライトアップされたラッフルズホテルなどを見るのがお勧めである。いくつかの橋を越えながらゆっくりと進む短い船旅であるが、夜のシンガポールは美しい。視界が開けると右手にマーライオンが見えてくる。そして真正面にはマリーナ・ベイ・サンズの特徴的な形が見えてくる。それから約15分音楽と噴水とレーザーライトによるショー“ワンダー・フル”が繰り広げられ、約1時間のクルーズは終了する。船を降りると本格的にご飯の時間だ。シーフードで有名な“ジャンボ”に入り名物のチリクラブを食べるのだ。かわいすぎるカニのイラストが入ったエプロンをつけ、ほんのり甘い揚げパンでディップしながら、辛めのチリソースまみれの手でカニを食べ尽くす。その他にもナイトサファリやシンガポールフライヤーなど。シンガポールはナイトライフには困らない街なのである。