旅の理由(わけ)

第十九話 チャレンジ、高雄の朝ごはん。

台湾を旅しているといろんな場所で‟環島中”というカードを掲げている人達に出会う。高雄駅のエスカレーターで出会った彼らは多分学生だと思われるが、頑張ってーと日本語で声をかけると笑顔で答えてくれた。多くの場合では環島は電車や自転車などで台湾を一周することを指すが、自転車だと約9日ほどで廻れるというので学生達の格好の思いで作りになっていて人気も高いという。”給合我一個”とは何かちょうだい?という意味になるのかはよくわからないが、四国を廻るお遍路さんの”同行二人”のようなものなのかもしれない。高雄に行ったなら街の中央を流れる愛川のクルーズと台湾風の朝ごはんはぜひとも体験して欲しい。鉄板の上でクレープのように焼かれて提供される蛋餅や、豆乳に醤油やお酢などで味付けした鼎元豆漿、おなじみ大根で出来た蘿蔔糕や、ご存じ小籠包や肉包(肉まん)など多種多様にある。さらに自分で味を変化させることのできる調味料が一杯あるので、毎日通ってでも自分なりの味付けを探して食べてみたくなる。ただ大きめのチュロスのような油で揚げたとても 固いパンのようなものだけは、いまだにどうして食べたらいいかわからないので次行くときにチャレンジしてみたいと思っている。