屋根の役割の変化
1. 耐熱への備え -新しい工法の紹介-
日差しが強い夏場は屋根裏の温度が上がり、その下にある部屋が非常に暑くなります。耐熱への備えとして断熱効果を持たせる工法をご紹介します。
ケイミュー株式会社による「快適!熱シャット工法」は屋根のベースとなる野地板を2層にすることで屋根面に通気層を設け、そこに遮熱シートを敷き詰めることによって太陽熱を屋根部分で遮熱します。さらに通気層にたまった熱気、屋根裏の湿気や熱気は外部へ排出します。富士スレート株式会社による「エアルーフインシュレーションステム」は瓦屋根材を葺く工法で、断熱材を野地板や防水シートの外側に取り付け、受金具と桟木を用いて断熱施工します。両工法とも夏場の屋根裏温度を低下させ、室内への熱の伝導を低減させることで冷房効率を高め、光熱コストを節減する効果があります。(図:「快適!熱シャット工法」)(角元)
「快適!熱シャット工法」
http://www.kmew.co.jp/shouhin/roof/feature/colorbest/shut.html
「エアルーフインシュレーションシステム」
http://www.fujislate.com/site/services.html?start=1
2. 太陽光発電と屋根
太陽光エネルギーをはじめとした自然エネルギーへの注目は年々高まっています。現代の屋根は「家を守る」だけではなく、太陽光パネルを設置し「エネルギーを生み出す場所」としての役割も担っています。
≪設置方法による太陽光パネルの分類≫
![]() 屋根置き型 |
![]() 陸屋根型 |
![]() 屋根材一体型 |
≪設置条件≫
どんな屋根にも太陽光パネルを設置できるわけではありません。一番重要になってくるのは屋根の強度です。太陽光パネルの重量に耐えられるだけの強度があるかどうか、事前に施工業者等に依頼して調査する必要があります。もし強度に問題がなかったとしても、屋根の形や方角、その地域の環境等により十分な発電量が見込めないと判断された場合は設置できないこともあります。(賀戸)
3. デザインへのアプローチ
最近は施工技術の向上や建材の多様な進化により、これまでは不向きなデザインにも果敢なアプローチがされています。大屋根や陸屋根などの屋根形状を大胆に取り入れたり、和モダンやシンプルモダンなどに対応した外装材を導入するなどして屋根壁一体構造や、簡単な屋根構造に見えながら機能的に採光や換気、居住空間の拡張が出来るような工夫がされているデザインも出てきています。設計は実は外観からと言われる設計士さんが多いということも、これからの屋根を含めた外回りに対するデザインへのアプローチの方向性を語っていることになるでしょう。(常深)
![]() SXLエス・バイ・エル
http://www.sxl.co.jp/ |
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