間取りから見る収納計画
ここでは実際に設計された二階建ての間取りを通して、収納計画がどのようになされているかを見てみましょう。下にある二つの間取りは一般的な延べ床面積が25坪~30坪の間取りを用意しました。
総延床面積29.29坪 96.84㎡
有効活用面積から割り出した収納の割合≒8%
この間取りの特徴は、家族や友達などが集まるLDKと客用にもなる和室を設け、パブリックなものは一階に集め、逆によりプライベートな寝室および洗面・浴室などを、二階に配置した間取りです。それぞれの部屋には最低限の作りつけの収納を用意して、部屋内のレイアウトをより自由に変更できることを目指したと思われます。家族構成の変化やライフスタイルの変更に伴う、間取りの有効活用に重点を置いて、それ以上増えるものに関しては置き家具などで対応すると思われます。ただ自由度を優先するとおのずと収納不足になる可能性はあります。
総延床面積25.97坪 85.86㎡
有効活用面積から割り出した収納の割合≒12%
この間取りの特徴は、水周りからリビング・和室を一階に設け、二階に寝室を配置しているオーソドックスな間取りだと思われます。ただ特徴は二階の夫婦の寝室の横に、ウォークインタイプの収納があることです。このことは夫婦二人と1名程度の子供の家族構成の中で、夫婦2人が中心的に活動していることが伺われます。より多くの洋服や身の回りの物を収納する目的に重点が置かれていると考えられます。このクローゼットのおかげで有効活用面積における収納占有率は12%まで伸びています。
間取りはe-houseよりお借りしています。
e-houseの「間取り」
http://www.e-house.co.jp/plan/
意外と少ない収納の割合
こうして見てくると様々なタイプの間取りがあるにせよ、意外と間取りにおける収納の割合が少ないことに気付かされます。これ以外にもベッドやソファーの下が収納になっている場合や天井裏の収納が充実している場合も考えられますし、もしかしたら物を持たないライフスタイルが進んでいたり、さらには機能的なシステム家具などの普及があるのかもしれません。いずれにしろ、今後考えられるであろうライフスタイルの変化を予想して、適度な収納計画を立てることが大事だと思います。(常深)