ご相談
今回は『ソファーテーブル』のご相談をメールにて頂きました。 具体的な完成イメージをお持ちでイメージ画を一緒にお送り頂きました。 最近新居へ引っ越し、家具を揃えている途中のお客様で、 何か一つオリジナルの家具を置きたいという思いをお教え頂きました。
座った時にちょうど良い高さのテーブルが欲しいとのご要望だったので ソファーの採寸をお願いし、色合わせの為画像を頂きました。
お打合せ準備
これまでに頂いた情報をもとに、ご提案させて頂く数種類のパターンを図面化します。 お打ち合わせに来て頂いた際に材質、色を実際に確認して頂くためサンプルを集めます。 写真は天板のタイルサンプルです。
お打合せ
このソファーテーブルは、天板の木目とタイルの色が一番メインの色合いになります。組み合わせ次第で雰囲気はガラッと変わります。今回は木目とタイルを着せ替え式にして、お客様のイメージ・お部屋にあった組み合わせを一緒に考えていきました。
天板のサンプルも作り、実際にグラスやプレートを置き、ベストなサイズを選んで頂きました。1/1サンプルを触って頂くことによって、図面だけでは分からないサイズ感を感じることができたと仰って頂けました。
タイル探し
お打ち合わせでお客様よりお聞きしたご希望のタイルを探しに株式会社平田タイル・大阪ショールームさんへやってきました。ここでは商品展示をしているのはもちろんですが、一部商品の単品売りもされています。
そこで見つけたのがこのタイルです。（写真はカットサンプルです。）お客様より「もう少し濃い青があれば～」というご意見を頂いていたのでそのご希望に近いものを見つけることができたと思います。
後日お客様へ写真をお送りしたところ「この色気に入りました！」とご返答頂くことができました。たくさんの種類が常にあるわけではなく、次々と置かれる商品は変わっていくのでこのタイルと出会えることができてとても幸運だったと思います。
最終図面完成
タイルが確定し天板の細かい寸法を図面へ反映していきます。この図面で制作の工程へと進む為、各仕様指示等も書き込んでいきます。これが今回の最終図面となりました。
制作依頼
天板の土台（木の部分）の制作依頼の為、富士工芸株式会社さんへ伺いました。制作内容の確認、仕上がり等の打ち合わせをして頂きました。
実際の材料も確認しました。「ナチュラル系」というお客様のご希望に合わせて探して頂き、今回は「アッシュ」という木材を使用することに決まりました。
スチール脚の制作は株式会社ジェミソンさんへお願いしました。写真は可変部分のローレットという部品になります。既製品だと小さい円形のものが多く使われていますが、今回のお客様は女性の方なので、女性の力でも回しやすいハンドル型を選びました。こういった細かいところまで対応ができるのがオーダー家具の良いところだと思います。
各パーツ完成
天板が完成しました！食べ物や飲み物が頻繁に置かれる想定なので、仕上げに撥水塗装をして頂きました。完成品は打合せの際に見せて頂いた切り板サンプルよりもツヤがあり、木目もきれいに出ていてお客様の「ナチュラル系」というご希望に添えるものが完成したと思います。
スチール脚もキレイに塗装されて仕上がってきました。手触りはよく、上下パーツの間に指が挟まっても危なくないように安全性にも考慮しました。
最終仕上げ作業
天板とスチール脚を固定します。天板の底面は持ち運びの際などに、頻繁に手が当たる部分でもあるので、ビスの頭はスチール面とフラットに納まるように設計しています。
スチール脚の底面にはゴム脚を接着します。スチールのままではご自宅のフローリングを傷つける可能性が高くなってしまいます。それを防止するクッション材として今回はゴム脚を選びました。
天板へタイルを接着していきます。まず仕上がっている天板、スチール部が汚れないように養生します。そして接着剤を均等になるよう全体に伸ばし、タイルを貼り込んでいきます。
そして接着したタイルへ目地打ちをしていきます。接着剤と同様に均等に目地が入るようにヘラで打ち込んでいきます。そしてスポンジ等で余分な目地をふき取り1～2日乾燥させます。
完成
ソファーテーブル完成しました！！全体の仕上がりはお客様ご希望の「ナチュラル系」の雰囲気を持ったモノへ完成したと思います。タイルの青色が目を引く女性らしい可愛いソファーテーブルが出来上がりました。
納品
いよいよお客様のご自宅へ納品へ伺います。途中傷がつかないよう丁寧に梱包していきます。今回はハニカムから納品へとなりましたが、お客様のご希望で発送またはお引き取り頂くことも可能です。
後日お客様より設置写真を頂きました。「ソファーとテーブルの雰囲気がとても馴染んで、クッションやラグの色合いにもマッチしました。家族からの評判もよくとても満足です。」と嬉しいご報告も頂くことができました。
