尾野真千子と川島小鳥
‐つきのひかり あいのきざし‐

2019.04.13 - 05.06

尾野真千子と川島小鳥写真01

ARTIST STATEMENT

「真千子さんが目の前に立っているのを見ると、ふいに切ない気持ちになる。世界にたったひとりでいるような、さみしさを感じる。それは台湾の街中でも、奈良の山奥でも変わらない。何かとても美しい何か。ふたりで共有した時間の中で、写真に残せたものは何だろう。」
- 川島小鳥

今回は、女優の尾野真千子さんを、台湾と奈良で撮り下ろした自身初のモノクロームの展覧会となります。

川島 小鳥 Kawashima Kotori PROFILE(2019年現在)

1980年生まれ。2007年に写真集『BABY BABY』で鮮烈なデビューをし、大人になる直前の少年少女を川島独自の眼差しで魅力的な作品を撮影し続けています。代表作に佐渡島の少女を1年間撮影し続けた写真集『未来ちゃん』、3年間台湾に30回通って撮影した写真集『明星』。第42回講談社出版文化賞写真賞、第40回木村伊兵衛写真賞を受賞。近作に小橋陽介さんとの共著「飛びます」(自主制作)、香港の女優anjela yuenを撮った「violet diary」(自主出版)などがある。

EVENT

OPENING RECEPTION | 4月13日(土) 18:00~
TALK SHOW|5月2日(木) 19:00~
ゲスト/川島小鳥 × 野村恵子 × 浦芝眞史

STORY

大阪での仕事の途中だったのかふらりと現れた川島小鳥さんは、意外と大柄で屈託のない真顔のままでギャラリーを訪れた。何度か前室と後室を行ったり来たりした後に「映像は出来ますか?」と聞かれた。出来ますよ!と答えると「天井にも打てますか?」と言う。聞くと今回の作品のモデルである尾野真千子さんの奈良の実家で見た星空を再現したいと言うのだ。その中に尾野さんのスライドが流れたらきっといいのに!と。「わかりました!それでは床に芝生を敷いてその上に寝転がって見てもらいましょう」とお伝えした。

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HIJU GALLERYでの展示

個展は2019年4月13日(土)から5月のゴールデンウィーク最終日まで開催された。台湾と尾野真千子さんの実家のある奈良で撮られた連作 「つきのひかり」 と 「あいのきざし」はふたつの作品であるが、それらは互いに共鳴しあっていて二部構成の物語である。「一緒に台湾に行きませんか」という尾野さんの誘いから始まったのだと川島さんはこの作品について話す。前室はその二つの作品をミックスした展示となっており、奈良市写真美術館での最初の展示、続いて両国にあるGALLERY MoMoでの展示を踏襲する。そのすべてを見た人は会場が違うとこれほど見え方が変わるかと興味深いお話をたくさん聞かせていただいた。

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モノクロのイメージ

全編モノクロメインでの構成にしようとした理由を、川島さんは「台湾で撮影している時に、ふとモノクロのイメージがうかんでこの作品を白黒にしようと決めました。月の光に照らされて、ひとりきりで世界に立っているイメージです。」と語った。川島さんは自分のことを時々天使だと言うがどうやら天使でなくては撮れない写真が満載だったのである。

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星空のスライドショー

後室は川島さんと相談していっそのことすべて暗室にしてしまった。壁一面に貼られたたくさんのモノクロプリントもあれば大型のカラープリントもあるのだけれど、それよりもなによりも星空のスライドショーを優先した。カーテンで仕切られた四畳半ほどの空間に敷き詰められた芝生の上に座っているとどんどん目が慣れて空間が広がっていくのが感じられる。規則的に移り変わるスライドを見ながらじっと長い時間を過ごす人、思い思いの推しのスライドをキャッキャッと言いながら何回転も見る二人組など中毒者が続出することになったが、その誰もが(多い時には狭い空間に10人程度の人がいた)ゆずりあって仲良く鑑賞していることが印象的だった。

Special thanks to Sugar-cog for projection mapping movies.
https://www.sugar-cog.com/

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4月13日(土) 18:00~オープニングレセプション

和やかな雰囲気で始まったオープニングは時間がたつほどに人が変わりまた増えて日が変わるほどの大盛況となりました。ありがとうございました。そして今回も総合プロデュースはリブロアルテの一花さんです。

リブロアルテ | http://www.libroarte.jp/
5月2日(木) 19:00~特別イベント。尾野真千子 川島小鳥 つきのひかり/あいのきざし開催記念トークショー 

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トークゲストに 川島小鳥さん、野村恵子さん、浦芝眞史さんをお迎えしてトークショーは開催された。この作品が出来上がるまでのいきさつや、写真家川島小鳥の誕生から現在までを野村恵子さんの軽妙なトークで進行していただいた。50名近くの参加者がありギャラリーからあふれかえるほどであった。登壇された皆様ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。そしてすべての参加者の皆様ありがとうございました。

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搬入のこと

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搬入はオープン前日の4月12日(金)に行われた。すべてのプリントレイアウトはすでに川島さんの頭の中にあったようだが、細かいところは関係するいろんな人の意見も取り入れながら進められた。和やかな雰囲気でずいぶんと楽しい搬入でありました。

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TOPICS

いよいよオープンという4月13日の午後、川島さんはギャラリーに現れて、何か思いついたらしくおもむろにギャラリーに停めてあった自転車に乗って出て行った。しばらくして袋から出されたものは4枚組の松田聖子ベスト盤のCDであった。これをかけてください!ということで、それから会期終了まで1日約2回転、松田聖子さんとともに春の日々を過ごしたのです。

関連イベント
『飛びます』 写真 川島小鳥・絵 小橋陽介
  • 5月1日(水)〜5月12日(日) ※会期中無休
  • 11:30〜22:00 (最終入場 21:00)
  • 会場:LE PRIEURE | 大阪市西区靭本町 1-1-18
  • LE PRIEURE | http://le-prieure.jp/

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川島小鳥展 『はちみつ』
  • 5月5日(日)〜6月6日(木) ※会期中無休
  • 10:00〜18:00 (最終日は〜15:00)
  • 会場:ビジュアルアーツギャラリー
  • 大阪市北区曽根崎新地2-5-23 ビジュアルアーツ専門学校・大阪V1校舎1階
  • ビジュアルアーツギャラリー | https://www.visual-arts-osaka.ac.jp/15409

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写真集のご紹介

「つきのひかり/あいのきざし」 川島小鳥写真集
「つきのひかり/あいのきざし」
2,700円(税込)|257×210㎜|186ページ|並製本
ブックデザイン:町口景 
お問い合わせはリブロアルテまで
http://www.libroarte.jp/