林田摂子写真集

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林田摂子 Setsuko Hayashida「島について / Lead to an Island」自費出版、2012年。

林田さんは東京生まれ、島根県隠岐の島在住の写真家である。2000年 東京綜合写真専門学校卒業。2006年 第27回写真ひとつぼ展(現 1_WALL)のファイナリストとなる。2012年5月より隠岐の島に移住し、図書館司書の仕事に就く。これまでの展示に、2000年「箱庭の季節」(写真[人間の街]プロジェクトPart.2、ガーディアン・ガーデン/ 東京)、2005年「風がふく、波がたつ」(Sign Gallery/ 東京、Gallery 10:06/大阪)、2007年「森をさがす」(表参道画廊/東京、Gallery 10:06/大阪)、2008年平遥国際写真フェスティバル(中国 平遥)、2009年「箱庭の季節」(The Second Stage at GG #25、ガーディアン・ガーデン/東京)、2015年「島について」2018年「岸へ」(いずれもRAINROOTS .gallery、名古屋)などがある。写真集に「森をさがす」(ROCKET BOOKS、2010年)、「島について」(2012年)、「岸へ」(WATER BOOKS、2018年)がある。

広報海士(平成24年9月)の記事によると、林田さんが隠岐の島に移住したのは、2012年の5月とあるので、本書を刊行した2月には本格的に移住に向けて取り組んでいた頃であろうか。そういうふうに見ると英題の 「Lead to an Island」がいろんな意味で響いてくる。旅人として何度か訪れていた隠岐の島の風景を自分なりに一区切りつけて、新たな思いで家を出たのだろうかと、知らない誰かの人生に想いを馳せる。今は「岸へ」が見たいなと思っている。18x26cm、カラー32点、並製本。