モルテン アンダーセン写真集

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Morten Andersen(モルテン アンダーセン)「FAST CITY」Self published / hit me records 、1999年。

モルテン アンダーセンは、1965年ノルウェー オスロのアーケシュフース(Akershus,Oslo,Norway,) 出身の写真家である。15歳の頃より友人のパンクバンドの写真を撮り、ファンジンを作り始める。その後オスロの日刊紙の暗室で働き、ミュージックプレスの撮影を続けた後、1990年 ニューヨークのインターナショナルセンターオブフォトグラフィー/International Center of Photography (ICP), New York, USA (1990-91)に学ぶ。後に旧友のKjetil AndersenとHit Me Recordsを設立、ノルウェーのバンドでレコードリリースするなどした後、写真家に専念する。これまでに多くのグループ展・個展を開催し、また多くの自費出版の写真集を刊行している。Fast City(1999年)、Days of Night(2003年)、Oslo F.(2005年)、Leira(2006年)、White Nights(2006年)、Fast / Days(2007年)、Ass time going by(2008年)、Blå skog/Blue Forest(2009年)、Jetlag and Alcohol(2009年)、Color F(2010年)、Black and Blue(2011年)、Girls just wanna have fun(2014年)、Tokyo 20002002(2016年)、Fast Cities(2018年)などが有名である。

本書の奥書には、1990年から10年間に撮影されたものを1999年に刊行とあり、ディストリビューターの名前には hit me records の文字も見え、最初期の写真集であることを物語っている。絶妙な版型に断ち切りの図版、モノクロにカラーが混じり込んでくる様相が、昼とも夜ともつかず、どこの都市なのかも判別がつかず、名前も無いような人々の人生の一部分が写し込まれているようである。のちにFast Cities(2018年)という写真集を出すが、こちらはメキシコシティー、カイロ、ムンバイ、カルカッタ、ダッカ、上海、サンパウロ、ジャカルタなどの都市と人々を捉えており、版型も大きく全編青みがかったカラー図版で埋め尽くされているが、都市の捉え方は変わっていないのかもしれない。140x185mm、104頁、58イメージ、並製本、1200部。