岡田敦写真集

photobookloop.day36

岡田敦 Atsushi Okada「I am」赤々舎、2007年。

岡田さんは1979年北海道生まれ。作品を発表するたびにセンセーションを巻き起こしてきたが、自身もまたメディアでの露出も多く売れっ子でもある。この写真集は自傷経験を持つ若者達に焦点を当て「人間が生きているということに根源的な差異はない。」と言うように普遍的なポートレートとして捉えているが、その写真からはことごとく人間の生の部分が削ぎ落とされているように感じる。手の込んだ造本で銀の装丁に我が身も映り込むのでドキッとする。さらに彫刻家船越桂氏文の真っ赤な帯が効いている。銀は刃で赤は血の色か?アートディレクションとデザインは町口景さん。第33回木村伊兵衛賞受賞。題字は誰が書いたのだろう?