« | メイン | »

750.「しんかい たんけん!マリンスノー」
山本孝/小峰書店

夜、布団に入った兄弟。電気を消して布団をかぶって「じゃあ、いくぞ!せーの!」そんな2人の枕元には「マリンスノーのひみつ」という1冊の本、、。

ページをめくると、そこはもう海の中です。深海探査艇マリンスノーにのりこんだ2人の冒険が始まります。目指すは光の届かない深海!

巻末に説明がありましたが、マリンスノーとは「海の表層から深海まで観察される、雪のように降るもの。プランクトンの死体などが緩く結合したものといわれる。」、、海に降る雪。想像しただけで夢のようです。

お話は深海生物がたくさん出てくる冒険ストーリーで、マリンスノーが直接取り上げられているわけではないのですが、私はこのマリンスノーが気になって仕方ありません。海に降る雪と共に、深く深く海に潜るように、すーっと眠りに落ちていけたらどんなに幸せか、、寝る前に読むとそんな想像ばかりしてしまいます。最近寝不足だから、、

先日宇治の太陽が丘へピクニックに行きました。束の間のごろ寝で見える空。一日寝ていたくなる気持ちのいい天気でした。

2024-10-25-FRI
749.「いつつごうさぎのきっさてん」
まつおりかこ/岩崎書店

このお話の主人公は、メイ、プー、ルナ、シロ、ミルのかわいい5つごのうさぎたち。このうさぎたち、大きなトラックに住んで旅をしながらあちこちで喫茶店を開いているらしい。

今回は、大きないちご畑で喫茶店を開店!まず驚くのが、喫茶店の椅子と机がトラックで運搬できるように設計されていること。ちゃんと図面ものっています。ただのふんわりかわいいうさぎではない。さらにすごいのは、お客さんのリクエストを聞いて、その場でメニューを考え出すこと。「どんなものでもおてのもの 5つごうさぎにおまかせあ~れ!」この決め台詞がかわいいです。

巻末にはレシピものっていて、当然子供たちは作りたいと言うわけで、そんなパパっと作れるもんじゃないよ、、という気持ちなのですが、作者のまつおりかこさんのインタビューを読むと、子供が「作ってみたい」という気持ちになるように、かつ大人の負担が少ないようにと、心を砕いていらっしゃる様子が伺えて、それなら頑張って挑戦してみるか、、!?と思ったり。

最近気が付くと、毎日のように女の子の絵を描いている娘。私が子供の頃は、みんなドレスを着たお姫様を描いていた気がしますが、娘の描くファッションは何だか鮮やか~。日々の絵の変化を見ているとおもしろいです。

2024-10-24-THU
748.「くすのきだんちへおひっこし」
作:武鹿悦子 絵:末崎茂樹/ひかりのくに

くすのきだんちシリーズ、今回のお話は、、かえるさんが空き室を見学にやってきました。部屋はいい感じだけど、上の階の住人はふくろう、下の階はかけすファミリー。鳥に挟まれるのはちょっと、、なかえるさんは入居を諦めて帰ろうとしたところ、すべって大ケガをしてしまい、、

うさぎの看護師さんたちをはじめ、親身に看病してくれる住人たちに心動かされたかえるさんは、引っ越しを決意。かえるさん、ケガは大変だったけど、いい部屋に出会えて良かったです。

管理人のもぐ、今回は優しくそっと皆を見守ります。そういえば地下にあるというもぐの部屋はどんな感じなのか。きっと温かくて居心地のいい部屋だと思います。読むたびに、住人達のくらしが気になってくるシリーズです。

この間初めて京都水族館へ行ってきました。今まで「小さい水族館」というイメージしかありませんでしたが、その様々な工夫に驚かされっぱなしでした。ライトアップされて回遊する水クラゲ、クラゲラボ、イルカの学校としてのショーの見せ方、ペンギン大相関図、、どれも良かったです。

子供たちはぺんたごんシステムに夢中。名前や性格を知るだけでぐっと身近に、ぐっとかわいくなるから不思議です。また遊びに行きたい!

2024-10-23-WED
747.「ほねほねザウルス いくぞ!なぞの王国ムシムシランド 前編」
著:ぐるーぷ・アンモナイツ 監修:カバヤ食品株式会社/岩崎書店

ほねほねザウルスシリーズ最新話の前編です。ある日ザウルス村を訪ねてきたのはニーナ!一時はベビーたちと敵対する間柄でしたが、今はほねほねシーフに仲間入りしています。ニーナによると、シーフたちが「ムシムシランド」に行ったまま行方が分からないとのこと。今回はベビーの父ティラノも一緒に、異世界への冒険へと旅立ちます。

シーフたちの救出に挑むも窮地に陥るベビーたち。ムシムシランドのタマムシ王を狙う陰謀にも巻き込まれ、、ベビーたちはシーフたちを、ムシムシランドを救うことができるのか、、。

気になるのはアトラスガ族のガイア。ニーナに続きシリーズ二人目の女性キャラクターです。今後ニーナとの対決もあるのかも。タマムシ王を催眠術で操ることで王妃の座についたガイアですが、最後には本当の絆で結ばれて欲しい。、と、つい女性キャラクターが少ないので、思い入れが強くなってしまいますが、そもそもアトラスガってどんなガなんだとちょっと検索してみたら、世界最大級のガで大きいものは羽を広げたら30cmにもなるんだとか。写真を見ても何というか仮面ライダーの敵で出てきそうな毒々しい迫力があります、、。頑張れベビー、トップス、ゴンちゃん!後編に続く。

先日ご近所さんの畑で芋ほりをさせて頂きました。次から次から出てくる大きい芋に子供たち大興奮。毎年感謝です。トップスは異世界の冒険より芋がたくさんあるところがいいらしい。

2024-10-22-TUE
746.「ようかいとりものちょう乙(13)~(16) 冥界彷徨篇」
作:大崎悌造 画:ありがひとし/岩崎書店

古都怨霊篇の最後、お六の待つお江戸を目指し旅立ったコン七とゼロ吉でしたが、、お江戸に着いた途端、正体の分からぬ化け物にお六をさらわれてしまいます。コン七は間髪入れず新たな事件に巻き込まれていくのでした。

戦いの舞台は冥界。地獄です。今回も敵味方共に、魅力あるキャラクターが次々に登場し、どんどんお話に引き込まれていきました。ゼロ吉をアニキと慕う地獄の密偵 魑飛呂と魅呂駆、地獄の各所で待ち受ける強敵、そして今回の事件の黒幕、地獄の征服を企む最強の神 迦苦土。次々と降りかかる困難に、コン七、ついこの間京都で青焔と大変だったのに、ちょっと休ませてあげてよという気分になりつつ。

そして迦苦土の刃に倒れる魅呂駆。最終決戦で命をかけてコン七を守ったゼロ吉。初めて「死」が描かれていました。それでも読んでいる時は、最後にどうにかして生き返るやろと思っていました。でも生き返らなかった。それでお話が終わったわけではなくて、新しい命に転生するという救いはあったのですが。

子供たちはまだ「悲しい」という感情はわかなくても、強く心に残るお話になったと思います。

この後、シリーズ最新八眷伝篇と続くのですが全部読んでしまっていて、また(1)から読み直しています。はじめは子供で、変化の術も失敗ばかりだったコン七。そんなコン七の成長を改めて感じつつ、もう1回楽しんでいます。

2024-10-11-FRI
745.「じかんがどんどん」
ジェームズ・ダンバー 訳:せなあいこ/評論社

「時計」がでてくる絵本は読んだことあっても、「時間」の絵本は初めてかもしれません。時間とは、、、今までずっと続いてきて、これからもずっと続いてゆくもの。流れ星が流れる速さもはかれて、どれくらい昔に恐竜がいたか、誕生日まであと何日あるか教えてくれるもの。

1分を60秒として、そもそも1秒ってどうやって決めたの?何で1分は60秒で、1日は24時間なの?いろいろ考え出すと、思考が宇宙のかなたに行ってしまうので深追いはしませんが、時間という概念を作り上げて言語化したってのはものすごいことなのでは。きっと絵本では語り切れない長い歴史があるのでしょう。

秒、分、時間、日、月、年、、時間の量が視覚的に描かれているページがあって、おもしろかったです。こうしている間にも、チクタクチクタクと時間が過ぎていっているのです。

先日京都市青少年科学センターに行ってきました。まず出迎えてくれるのが彼。何千万年という時間を遡ると、同じ地球にこんな生物が生きていたのかと思うと、果てしない、、。

おすすめは、オオゴマダラなど、沖縄に生息する珍しいチョウを観察できる「チョウの家」。普段外敵が少ないとかで人間を警戒しないので、ものすごく間近で観察することができます。花の蜜を吸う表情まで見ることができて感動します。

2024-10-09-WED
744.「わたしはあかねこ」
作:サトシン 絵:西村敏雄/文溪堂

黒ねこのお父さんと白ねこのお母さんから生まれたわたし。他のきょうだいはみな、黒と白の毛色を受け継いでいるのに、わたしはあかねこ。

お父さんもお母さんも、何とかあかいろを変えようと白いミルクをたくさん飲ませたり、黒い魚を食べさせたり。きょうだいたちは「かわいそう。」と言うけど、あかねこは「そのままのじぶんが良かったの。」

家を出たあかねこは、たどり着いた町できれいなあおねこと出会い、家族になります。お話を最後まで読んだ後、もう一度表紙を見ると、あかねこの静かで、でもとても強い意志を感じます。「わたし あかねこ」ではなくて、「わたし は あかねこ」なんだなと思います。あかねこは怒ったり泣いたりしていない、でも誰に何を言われようが、「そのままの自分がいい」という気持ちは消えない。あかねこの真っすぐな気持ちが伝わってくる絵本です。

最近アニメの鬼滅の刃の「刀鍛冶の里編」を見ていた我が家。このお話を読むと彼女の事も思い出します。

2024-10-08-TUE
743.「みずとはなんじゃ?」
作:かこさとし 絵:鈴木まもる/小峰書店

かこさとしさんと鈴木まもるさん。すごいコラボレーションだと読み始めたのですが、これがかこさとしさんの最後の絵本であったこと、お2人が一緒に本を作ることになった経緯なども読んで、驚いています。私が子供の頃読んでいただるまちゃんが1967年発行、カラスのパンやさんが1973年発行。このみずとはなんじゃが2018年発行。そもそもかこさとしさんがずっと現役で絵本を描いてらっしゃったことがびっくりです。

このみずとはなんじゃは、タイトルの通り、水の性質や水の役割を、、、飲んだり顔を洗ったりという身近なことから、地球を冷やしたり温めたりという難しいことまで、分かりやすい言葉と温かい絵で説明してくれています。

日本では有難いことに何気なくありふれているからこそ、忘れがちな水の大切さ。子供たちと一緒にまた何回も読みたいと思います。

2024-10-07-MON
742.「挫折しそうなときは、左折しよう」
作:マーク・コラジョバンニ 絵:ピーター・レイノルズ 訳:成田悠輔/光村教育図書

モヤモヤしたり、オロオロしたり、ビクビクしたり。生きていたらそんな気持ちに囚われてしまうことがあります。そんな気持ちとどう付き合っていけばいいのか。

「モヤモヤ」や「オロオロ」といった気持ちが、小さなモンスターとして描かれているので、子供でも興味を持って読みやすいかもしれません。

何よりも私はこのタイトルが好きです。日本語ならではのこのタイトル、原題は何なんだと調べてみたら、”WHEN THINGS AREN’T GOING RIGHT,GO LEFT”「挫折しそうなときは、左折しよう」だと、その意味が全て伝わっているのか?という気もしますが、でもやっぱりこのダジャレが好きです。「あつかったら ぬげばいい」と通じるものがある気がするのです。

先日この巨大天体望遠鏡で太陽観察をしてきました。その後遮光板も使って見てみたら、太陽って意外と小さい。夕焼けが大きく見えるのは錯覚なんだとか。おもしろかったです。

2024-10-07-MON
741.「ようかいとりものちょう(11) 古都怨霊篇参 十六夜双鬼が血に笑う」
作:大崎悌造 画:ありがひとし/岩崎書店

続くシリーズ3巻目、正直お話が盛りだくさんで、どの辺が何巻目だっけ?と思いながら書いていますが、、、、福臣瑞玖(青焔)と手を組んでいた五右衛門が、そのやり様に疑問を持ち、コン七を助けてくれます。良くも悪くも自身の信念にだけ忠実な性格のようです。

青焔の狙いは、ミカドを復活させその力を手に入れること。そのために必要な三種の妖器の内1つを、協力して手に入れたコン七と五右衛門ですが、青焔に奪われ、五右衛門も瀕死の重傷を負わされてしまいます。

続くシリーズ4巻目、「七尾の炎狐が邪を祓う」。残りの妖器を探しに天狗山にやって来たコン七。そこでコン七を助けてくれたのは!、、、ゼロ吉!(わきたつ我が家!)しかしそんな喜びもつかの間、福臣瑞玖の体を抜け、鎌田さんにとりついた青焔がコン七たちを襲います。鎌田さんの自分の体ごと青焔を葬ってくれという決死の覚悟が、読んでいて胸に迫ります。その迫力は、ゼロ吉再登場がかすむほど。

そして青焔との最終決戦。コン七の考えた秘策とは、、今までいろんな作戦を考え出し、敵を打ち破ってきたコン七ですが、今までで一番の大技ではないでしょうか。

余談ですが、コン七に淡い恋心を抱いていた妖巳は将来五右衛門と夫婦になる模様。「今はそれを誰も知る由もありません。」、、という下りがあるのですが、そこが何故か娘のお気に入り。毎回「知ってるけどな。」と付け加えています。古都怨霊篇もおもしろかった!

2024-09-25-WED
740.「大ピンチずかん」
鈴木のりたけ/小学館

巷で大人気の大ピンチずかん。私は見たことがないのですがTVCMもあるようで、子供たちが「大ピンチ~♪大ピンチ~♪」と歌っています。小学生の息子は、クラスに持ってきてる子がいて見せてもらったとか、いち早く読んでいました。鈴木のりたけさんの絵本だし、私も早く読みたいと思いつつも図書館ではずっと何十人待ち、、ほとぼりがさめるのを待っていたら、娘の保育園で借りることができました。

もっと単純な絵本かと思っていたらとても細かい。「ずかん」と名前がつくだけあるなと改めて感心してしまいます。ピンチレベルが1から100で分類されている他、なりやすさが☆であらわされているのもおもしろい。子供たちと「これはあるある!」とわいわい楽しく読めるのがいいです。私が一番共感したピンチは「テープの端が見つからない」。あるある。なりやすさ☆5。

これを読んでいると、子供の頃というのはピンチの連続なのかもしれません。いろんなピンチを経験して、対処法を学んで、大きくなっていくのかも。

先日息子からもらった、参観日の案内の手紙。国語の時間に書いたようで、「季節の言葉を入れよう。」と習ったのだと思いますが、読みながら心の中でズコっとこけました。確かに蝉の声も聞こえなくなったし。大事にとっておこうと思います。

2024-09-24-TUE
739.「100にんのサンタクロース」
谷口智則/文溪堂

全くの季節外れではありますが、表紙のかわいさに惹かれてしまいました。読み始めてまずびっくりするのは、100人いるサンタさんのサンタ服の柄が全部違うこと。100通り考えてるってことですね。いろんな仕事をするサンタさんがいて、計算をするサンタさんの服は記号柄になっていたりするのもかわいいです。

そして子供たちと笑ってしまうポイントは、サンタさんの空飛ぶソリにトナカイがいないこと。自動飛行装置がついてるってこと?そもそもトナカイが空飛ぶのもすごいのですが。

最後のサンタさん勢ぞろいの見開きは、絶対子供たちが、1人、2人、3人、、と数えたがります。眠たい私は、それはまた明日にしてくれと心の中でつぶやきます、、。

身近なようで謎の存在、サンタさん。子供たちもいろいろ想像が広がるのかもしれません。今は、そろそろ今年のプレゼント準備が始まっている頃かもしれません。

この間娘に「お母さんも同じ保育園だったら良かったのにね。」と言われました。そしたらサンタさんに会えてプレゼントをもらえるからだそうです。確かに。(保育園からの写真でしか見たことのない謎のサンタさん、、)

2024-09-04-WED
738.「くすのきだんちは10かいだて」
作:武鹿悦子 絵:末崎茂樹/ひかりのくに

娘のおすすめで読み始めたこのシリーズ、大きな大きなくすの木の中にある「くすのきだんち」のお話です。管理人のもぐらのもぐに、音楽家のきつねさん、大工のさるさん、看護師のうさぎさんたち、、他にもいろいろな住人がいます。5、6階にはりすさんが営むレストラン「くるみてい」もあります。(美味しそう!)

新しい住人のかけすさんのところにかわいい卵が生まれたと思ったら、それを狙うへびが空き室はないかとやってきて、、。それをあしらうもぐの対応がお見事。管理人の鏡です。

そして元気に生まれた赤ちゃんたちを住人が優しいまなざしで見守ります。みんなこのくすのきだんちが好きな気持ちが伝わってきて、何だかうらやましくなります。

絵はわんぱくだんと同じ末崎茂樹さん。子供にも分かりやすい優しい絵柄に癒されます。

もうすぐ夏も終わり。この間大きなビニールプールのあるお家で遊ばせてもらい、子供たちはおおはしゃぎしてきました。今年最後の水遊びになるでしょうか。

2024-09-02-MON
737.「ようかいとりものちょう(9) 妖怪捕物帖乙古都怨霊篇壱 九尾の狐が闇に舞う」
作:大崎 悌造 画:ありがひとし/岩崎書店

天怪篇が幕を閉じ、始まった新シリーズ妖怪捕物帖乙、古都怨霊篇。天怪篇から月日は流れコン七は青年に、何とゼロ吉は修行の旅に出て不在、、。変化に戸惑いつつも、またすぐにお話に引き込まれていきました。

妖怪大将軍の密命を受け京にやってきたコン七。お江戸より身近で、稲荷神社や鞍馬山など知っている地名が出てくると嬉しくなります。そんな京の町では妖力を吸い取られる事件が頻発、盗賊獅子川五右衛門も大暴れ、そして行方不明の鬼眼一族、、何がどうなる!波乱の幕開けです。

続く、古都怨霊篇弐は「八咫の鴉が死を招く」。ミカドの御所への侵入を試みるコン七は、強敵八咫烏と対決。そして今回の黒幕である九尾の狐の怨霊、青焔がとりついている福臣瑞玖にも接触します。

壱、弐だけでも怒涛の展開。天怪も強いと思ったけど、今回の敵は実体のない怨霊。福臣瑞玖を倒せばいいわけではない。コン七はどうやって立ち向かっていくのか。ゼロ吉の不在も、新しい仲間が盛り上げてくれています。後編に続く!

2024-08-29-THU
736.「うさぎのくれたバレエシュ-ズ」
作:安房直子 絵:南塚直子/小峰書店

バレエが上手になりたいと願う女の子。ある日彼女の元にピンクのバレエシューズが届きます。送り主は大きな桜の木の中にあるうさぎのくつやさんでした。

桜の花がとてもとても美しく、絵本って「絵」の本なんだな、、なんてことをふと思いました。その幻想的な美しさに、女の子と一緒に不思議な世界に迷い込んだような気分になります。

女の子とうさぎのバレエ団が躍るシーンは、軽やかで夢のようで、バレエを踊れたらどんなに楽しいだろうと憧れます。風になって、ちょうになって、さくらになって踊ってみたい。

子供が夏休みの工作で万華鏡を作ったら、蓋が外れてあっちがキラキラ、こっちがキラキラ、大惨事の巻。

2024-08-28-WED
735.「かこさとし からだの本 (8) ほねはおれますくだけます」
かこさとし/童心社

タイトルがおもしろい。かこさとしさんと言えば、カラスのパンやさん、だるまちゃん、どろぼうがっこうなどのお話のイメージでしたが、こんな理科の分野の本も書かれているというのを最近知って、ちょこちょこ読んでいます。

この本では、小さい子供でも分かりやすく、骨の仕組みや役割について学ぶことができます。他の生物と比較されているのもおもしろい。

普段うちの子たちがテレビや本を見る時姿勢が悪くなりがちで、ちゃんと座って!と注意するのですが、「姿勢が悪いと何がいけないのか」という事も分かりやすく説明してあって、子供たちも納得できたのでは。姿勢はなかなか直りませんが、、。

昨日の夕方、河原でキャッチボールや虫取りをしていて、いい天気で、龍みたいな空の模様がきれいだと思っていたら、急にゴロゴロなりだして、黒い雲が流れてきたので退散!結局雨はふらず。台風は来るのやら来ないのやら。

2024-08-26-MON
734.「ノラネコぐんだん ぺこぺこキャンプ」
工藤ノリコ/白泉社

キャンプにきたワンワンちゃんたち。そしていつものようにそれをこっそり眺めるノラネコぐんだん。今更ながら、ノラネコぐんだんって何でいつもワンワンちゃんを観察しているの。

ワンワンちゃんたちが出かけた隙に、朝ごはんのホットケーキをちょうだいするノラネコぐんだんですが、マーミーちゃんが川に流されたのに気が付いて救出に駆けだします!

川の流れは待ってくれない。急流に流されるがごとく、どわーっっと展開していく今回のお話。前回のファンタジーな「うみのたび」とはまた違って、ハラハラ楽しみました。「ケーキをたべる」もでしたが、毎回悪いことをして迷惑かけるわりに、マーミーちゃんには優しいノラネコぐんだんです。次はワンワンちゃんのピンチを救う話なんかも読んでみたいです。その時はワンワンちゃん、最後にどうやって怒るのでしょう。

水鉄砲遊びのイベントに行ってきました。全身にポイを装着した敵も登場して子供たち大興奮。楽しませてもらいました。暑い夏におすすめ。

2024-08-21-WED
733.「ようかいとりものちょう(8) 暗雲!妖怪お江戸絶対絶命・天怪篇肆」
作:大崎悌造 画:ありがひとし/岩崎書店

天怪篇を締めくくるこの「暗雲!妖怪お江戸絶対絶命」。不穏なタイトルではありますが、桜吹雪まう明るい表紙に、大団円な結末を期待しつつ読み始めました。いよいよ天怪との直接対決。きっと最後は倒すんだろ?と思いつつも、天怪は強い。自分のちぎった指から妖忍を作り出すことができて、指もすぐに再生する、つまりいくらでも妖忍は生まれてくるし、吐いた唾は何でも溶かすし、さすが妖怪大将軍の元右腕です。そんな天怪が四神獣をそろえたらもう圧倒的です。そして何とコン七が妖力を吸い取られてしまう、、タイトル通りの絶対絶命にドキドキします。

最後はお江戸の町は守られるのですが、それでも100%大団円とは言えないのかも?ちょっとだけ複雑さを残して、それでもみなが元気でいるのでハッピーエンドでしょう。4冊続いた天怪篇、読みごたえがありました。次のお話も楽しみです。

縁日でわなげをしたら、投げるやつが光る輪っかでした。外れても光る輪っかをもらえるので何だか嬉しい気分。

2024-08-19-MON
732.「番ねずみのヤカちゃん」
作:R・ウィルバー 絵:大社玲子 訳:松岡享子/福音館書店

「番ねずみ」という言葉も「ヤカちゃん」という名前も、ちょっと聞き慣れない感じで、どんなお話だろうとわくわくしながら読み始めると、、

「ヤカちゃん」の由来はすぐに分かりました。ドドさんの家の壁の裏に住むねずみのお母さんと子供たち、内一匹が「ヤカちゃん」です。その声がめっちゃ大きいのでやかましいの「ヤカちゃん」なのです。みんな人間に見つからないようにひっそり生活しているのに、ヤカちゃんの声は家中に響いて、ドドさんにもバレバレなのです。絵本の文字も、ヤカちゃんのセリフは大きく書いてあっておもしろい。これをどう読むか、読み聞かせしがいのある絵本です。

それともう一つ「番ねずみ」の由来は、、、ヤカちゃんがやかまし声で、ドドさんの家に忍びこんだ泥棒も追い払ってしまい、番犬ならぬ「番ねずみ」として活躍するようになったそうです。なるほど!家にこっそり住んでいるねずみが出てくるお話、海外の絵本で何冊か読んだことがあるのですが、日本ではあまりないのかも?

あさがおが咲きました。

2024-08-06-TUE
731.「なんでもない」
鈴木のりたけ/アリス館

お気に入りの服が破れて落ち込む女の子。でも思います。自分は好きな服を選べるけど、カラスはみんな黒くてつまらなそう。するとカラスは?

そんなの何でもない。夜にはカラスの黒が似合うの!カメの方がノロマでかわいそう。するとカメは?

他人から「かわいそう。」と言われたことを、自信たっぷりに「そんなの何でもない。」と言い切る生物たちがとても魅力的です。他人の評価は関係ない。自分が自分を好きでいたらいい。

それが理想ではありますが、現実はなかなかそうもいかず。みんな自信たっぷりな割に、他の生物を「かわいそう。」というのは、強がりの裏返しかもしれません。もしくはまわりと比べることで安心感を得ているのかもしれません。

自分に自信を持つというメッセージだけではなくて、簡単に割り切れない複雑な気持ちも描かれているようで、読むたびにいろいろ考えさせられる絵本です。

流行っていたのは大分前かと思いますが、何故か最近娘が保育園で友達に聞いたとかで、よく歌っています。これも似たような気持ちなのかなと、ふと思ったり。

2024-07-31-WED

会社情報