立木義浩写真集

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立木義浩 Yoshihiro Tatsuki「立木義浩写真帖〈イヴたち〉Eves by Yoshihiro Tatsuki」サンケイ新聞出版社、1970年。

22名の女性のポートレートで構成されているが女優やダンサーなどモデルは様々である。50年の歳月を経て写真は教科書に載っていてもおかしくないレベルだが、ここに写されている女性は今の時代でも輝いている。昭和45年3月に1刷とあるがその年の11月には七刷までいっているので当時はかなり売れたはず。構成には先日お亡くなりになった和田誠さんの名前が見える。

マーク・コーエン写真集

photobookloop.day11

Mark Cohen(マーク・コーエン)「Dark Knees」Le Bal / Editions Xavier Barral、2013年。

アメリカの写真家マーク・コーエンの、パリで2013年に展示された際に刊行された写真集である。テクスチャのある真っ赤な表紙に黒で微かに押されたタイトルが愛らしい。ページをめくると吸い付く 様な手触りの紙にとても丁寧な印刷がされているのがわかる。B5より一回り小さいサイズは何となく ずっと触っていたい気分になる。先に出版されている「Grim Street」「True Street」からの図版を織り交ぜた構成は秀逸で、188ページもあるが軽く感じるのはそのサイズのせいか、横位置の図版を縦位置で小気味よく見せているからだろうか、とても気持ちが良い。

安楽寺えみ写真集

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安楽寺えみ Emi Anrakuji「IPY」 Nazraeli Press、2008年。

見た目より乾いた表紙をめくると更に乾いたマットな紙面がざらりとした肌触りで心地よい。いくらかの湿り気を与えれば今にも原色を取り戻しそうな封じ込められた性(生)を捉えたカットが続く。非常に個人的なことを共有しているようで心がいつまでも締め付けられる。アメリカの出版社Nazraeli Pressからは2006年にも写真集Anrakujiを刊行しているがこちらもまた刺激的だ。

横田大輔写真集

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横田大輔 Daisuke Yokota「Tarachine 垂乳根」Session Press、2015年。

129ページから語られる「垂乳根 遠い記憶〜」の辺りでこの写真集はクライマックスを迎えるが、いつ見てもあのべっとりとした写真集自体の肌(耳)触りと私的な記憶の刷り込みには毎回やられてしまう。比較的遠くの棚に置いておいて、またふらっと覗いてみたいそんな一冊である。

ライアン・マッギンレー写真集

photobookloop.day8

Ryan MaGinley(ライアン・マッギンレー)「Moonmilk」morelbooks、2009年。

moonmilkとは鍾乳洞の一部に見られる柔らかいふにゃふにゃとした炭酸塩鉱物の集合体であるが、 鍾乳洞の中でさまざまなポーズをとる若い男女はまさに地球の生み出したmoonmilkであろう。何か 特別な理由で生まれてきたわけではないが、異質とみなされる世界の中を自由にはばたきたいともが く姿のようにも見える。今世紀における傑作の一つである。