黄俊團写真集

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黄俊團(Huang Jun Tuan フアン・ジュン・タン )「Shou」Tuan Tuan Photography Studio、2016年。

フアンは1985年台北生まれの写真家であり、多くのメディアで活躍するクリエーターである。「Tuan Tuan」とはあだ名のようなもので、その名を冠したフォトスタジオ名義からの出版となる。現在も台北を拠点に活動しており、ファッション、ポートレート、ファインアート、インディーズミュージックなどを手掛ける。現在までに2冊の写真集を出版しているが、2011年に最初の写真集「One Shot 一瞬千擊」を刊行した際は 「Angel Beat Foto」名義であった。 各々のタイトルで2度台北にて個展を開催している。

本書はフアンが過去10年の間に撮りためた写真を一冊にまとめたものであるが、副題に「Shou Photo Collection」とあり「shou」は「兽」=「野蛮な、獣のような、卑しい」と訳すのが妥当なのだろうか?はっきりしない。多くの写真は日本と台湾で撮影されており、おそらく彼を取り巻く身近な世界の友人達やアーティスティックな人々との関りをスナップやポートレイトで捉えている。どの写真も収まりがよく、そしてどことなくロマンティックに感じるのは彼のベーシックなものに起因しているのか、時代を反映しているのかはよくわからない。人生で一度だけ自分に関する本を作っていいよと言われたら、こんな写真集もいいかもしれない。そういう意味では「若かりし時代の記録」と言う意味となるのかもしれない。

Huang Jun Tuan
https://www.huangjuntuan.com/lezs