綿谷修写真集

photobookloop.day64

綿谷修 Osamu Wataya「きりぎりす」Taka Ishii Gallery(タカイシイギャラリー)、 1999年。

綿谷さんは1963年北海道紋別郡生まれ、東京在住の写真家である。写真に関するすべてのことを独学で始める。1989年よりファッションブランド・ヒステリックグラマーや先日惜しまれながらも閉館したラットホールギャラリー発行の写真集のアート・ディレクションを数多く手掛ける。これまでに「River Bed」(Hysteric Glamour、1996年)「遠軽」(Taka Ishii Gallery、1996年)「Renoir」(Hysteric Glamour、1998年)「昼顔」(蒼穹舎、2004年)「Rumor」(RAT HOLE GALLERY、2007年)「CHILDHOOD」(RAT HOLE GALLERY、2010年)など多くの写真集を出版しているが、タイトルごとにまるで別人の作品であるかと思えるほど表現の幅が広い。2006年「今日の写真表現を活性化するのに寄与ー東川賞審査委員会幹事委員 平木収氏」したとして第22回東川賞特別賞を受賞する。

本書は「1998年の夏、一人の女性と過ごした小さな部屋で撮影されたモノクロ写真集。夏の夕方、部屋に漂う空気に溶け込んだ彼女の肢体。濃密で軽い、特別な時間を切り取った静かな写真集」(版元引用)である。デザインは北川一成さん。