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北海道についてほとんど何も知らなかったことが何となく少しずつわかり始めて来た。それまで寒くて広いだけだった北の大地についてちょっとだけ掘り進めて行くことにする。今回はGWとその後に訪れた2回の旅の模様を5回に分けてお伝えする。

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日本はどうにかしている。一生懸命安い交通機関を目指そうとしている航空会社を叩いて喜んでいる。サービスがなっていないだとか教育がなっていないだとか。だから安いのだと言えないスカイマークがかわいそうだ。整備師はカウンターにまで来て乗客の案内をしているし、カウンターの女性はCAとして機内に乗り込んでいるではないか、確かに僕の座った席の引き出した机にはコーヒーの染みが付いていた。でもおしぼりはくれる。新幹線と何ら変わりない。僕は大々的にスカイマークを押している。話を元に戻そう。

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小樽駅に着いたら、急いでホームを降りてはならない、その先にきれいなガラス製のランプがたくさん吊り下げられている窓がある、そしてその先には裕次郎がいる。2012年の4月に小樽駅は全面改装工事を終え、古き良き昭和の面影を残しながら国際観光都市の玄関口として生まれ変わった。冬以外の小樽に始めて訪れたが、やはり足元をとられながら襟元をぎゅっと締めて、痛いほどの寒風を浴びながら雪の降りつもる運河沿いを歩くのがいいと思う。でも春にはこんな人もいる。

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小樽運河沿いに座って絵を描いているおじさん。いかにも絵になるがおじさんがうぇっうぇっと言うとカモメがウェーと答える。その反対かもしれないがあうんの呼吸すぎてもう何が何だかわからない。うぇっうぇっ。ウェー。小樽のことは何度も書いたので先に進む。

札幌を出て小樽まで函館本線で約40分ばかり、さらに進むとスイカもキタカも使えない未知のゾーンに踏み込んで行く。2両ばかりのディーゼルカーがよたよたと余市駅に停車する。小樽から2駅しか離れていないのにここはまるで別の土地になっていた。

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余市という名前を聞いてあっ!て分かる人は少ない。でもそこにニッカウィスキーの余市蒸留所があると言ってもやっぱり全く分かってもらえない。そこに僕達はあえてやってきたのである。

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何処に境界線があるのかもわからないほどの広大な土地の中にどうでもいいような建物がポツリポツリと建っている。普通ならガイドをお願いしてへーとうーんか言いながら歩くのが本来なのだろうが、閉館間際に入館した僕達は自力で駆け足で回るしかなかった。そして5時きっかりに受付の女の子は飛び出して行った。後でわかったことだがバスは1時間に1本しかない。

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解放されている園内の建物の中では各々の蒸留工程が紹介され、それぞれの建物の中では蒸留の段階ごとの様々な匂いが立ち込めている。そのむっとする匂いを嗅ぎながら無人のビデオや樽の作り方の模型を見て回る。

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どんどん奥まで進んで行くとそこにはヒストリーを伝える建屋があり、竹鶴政孝がいかにスコットランドウィスキーのブレンドの重要性を説いて、それをウィスキーづくりにどう現わしたのかという展示を全く素通りして、うんちくを語ってくれるバーテンダーの所も横目で泣く泣く見ながら、試飲のところまでやって来る。グラスに入った余市の10年物の横にはアップルワインが置いてあり、ご自由にゆっくりとお飲み下さいと書いてある。時計は残り8分、試飲のウィスキーを一気に飲みほして腹の奥に落ちて行く熱いウィスキーを感じながら、今度は売店に向かう。

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この後はいつでもどこでもいっしょの光景になる。持って帰れないほどのお土産を抱えて、大阪まで送ってもらえますかと言うのである。何度も言うように北海道は大きいのだ。1つのことで1日を贅沢に使う気でなければ何も体の奥まで入ってこないのである。北海道は本当に大きいのだ。②に続く。

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